全長約50kmの、多摩川サイクリングロード。
シェアサイクルのハローサイクリング(HELLO CYCLING)を利用すれば、西多摩から河口までノンビリ走れます。
前篇に引き続き、羽田まで多摩川の移り変わりを楽しみました。
目次
乗り捨て可能なシェアサイクルで、多摩川・自転車旅行
福生市・睦橋から、クジラの里・昭島へ
前編に引き続き、シェアサイクルで走る多摩川サイクリングロードの旅です。
ハローサイクリング(HELLO CYCLING)、多摩川サイクリングロードの概要は、前編をどうぞ。
五日市街道の睦橋の南東には、多摩川と秋川の合流点があります。川の西側には、滝山城跡など丘陵の山々が望まれます。
ここから河口までの多摩川沿いは、多摩丘陵などもありますが…
宅地開発が進み、自然豊かな里山は見納めです。
福生市から昭島市の水鳥公園へ入ります。
昭島は東京で唯一、水道の水源が深層地下水。公園内で喉を潤しましょう!
レトロな拝島水道橋を超えます。
どこまでも続く、かのような道。
通称「キューピー山」と称される大岳山ですが… この付近はキューピー指数高め。
JR八高線を超えると、くじら公園。内陸なのにクジラ?
1961年、小学校教諭と4歳の子供が、多摩川の河川敷でクジラの化石を発見。
それを受け、専門家が調査し、ほぼ完全な全長13.5mのクジラが発掘されました。
推定年代は160万年前。ここは、母なる海だったのですね。
路傍にふたつの車輪が。
戦後まもなくの1945年、先程超えた八高線多摩川橋梁上で、正面衝突事故が起こりました。
少なくとも105人以上が犠牲となった事故、多数の乗客が川に投げされ死亡。その列車の車輪を引き上げ展示しています。
多摩川橋梁では、1947年、エンジン故障を起こした飛行機と貨物列車が衝突する事故も。同年、八高線では戦後日本の鉄道史上、最大の脱線転覆事故も起こりましたし…
戦後の混乱期とはいえ、まさに、八高線は災難続きでした。
海から43km地点を通過。
真っ赤な多摩大橋を超えます。
1966年に架けた橋を拡張する形で、新たにアーチ橋を建設。2010年に新橋が開通しました。
橋の下は芝生。ワンちゃんとたわむれる、平和な風景です。
昭島から橋巡りをしつつ、府中へ
立川市へ入ると、まもなく中央線を超えます。
牧歌的な風景を東へ。
瑞穂町・狭山池公園が源流の残堀川を渡ります。
狭山池公園は桜の名所。詳しくは上記をご覧ください。
多摩モノレールを超えます。
いい道、続きます。
立川市から、国立市へ入ります。
根川貝殻坂橋を渡ります。木製斜張橋で、ちょっと珍しい。
自転車だと、ゴトゴトと心地よい音が鳴ります。
名前の通り、この付近を掘ると貝殻があり、海だったのでしょうね。
中央自動車道、日野バイパスを超え、いつしか府中市へ。
美しい府中四谷橋に到着します。
こちらも根川貝殻坂橋と同じく斜張橋ですが、グッと近代的。
京王線を超えます。対岸には聖蹟桜ヶ丘のタワーマンションがそびえます。
福生を早朝出発し、ここらで朝食。多摩川から至近距離の、中河原駅まで行きます。
駅近くとはいえ、朝方、営業している店は少ないですね。吉野家を発見し、牛丼をかきこみます。洒落たカフェも良いけれど、肉体労働的・自転車旅は、ガテン飯が一番?
府中から多摩川決壊地を通り、二子玉川へ
朝食を終え、再びサイクリングロードへ。河原が段々広くなります。
南武線を超えます。立川から左岸を走る南武線は、ここから終点の川崎まで右岸を走ります。
2011年竣工の是政橋。近くに多摩川競艇、東京競馬場がありますが、岸辺は静かなものです。
海から30km地点。まだまだ先は長い…
稲城大橋を超え、優雅に流れる多摩川。橋の少し下流で、調布市となります。
スコアボードが空白の野球場。この声援は、こだまでしょうか、いいえ誰も。
その野球場にこだまする、京王相模原線。
京王相模原線から少し下流の、二ヶ領上河原堰堤。
二ヶ領上河原堰堤から、3kmほど下ると小田急線。対岸に登戸の駅が見えます。
もう、この付近は狛江市です。
広々とした「多摩川自由ひろば」を通ります。
1974年夏、この付近の左岸が決壊。下流の19世帯が濁流の飲み込まれ、流されました。
その後、山田太一脚本・不朽の名作ドラマ「岸辺のアルバム」の舞台にもなります。
ジャニス・イアンの音楽をバックに、家が流される映像は衝撃的でした。
東名高速・多摩川橋が現れます。この付近から世田谷区。都区内に突入しました。
海から20km。半分以上走りました。
河原には、ムラサキツメクサ。
国道246号を超え、野川との合流地点を渡ると、東急田園都市線・二子玉川駅に到着。
駅前の交差点に「たま川」の標識があります。
二子玉川駅ホームの端は、川の上。地形的には、駅が土手にあります。
すぐ北には丸子川も流れ、ふたつの川に挟まれた、洪水に弱い駅。
よく、この場所に駅を造ったなと思います。
二子玉川から、羽田・穴守稲荷神社へ
二子玉川の駅前から、川沿いの道へ。
川岸は、大抵、庶民的な町並ですが… 流石はニコタマ、洒落た高級住宅街です。
二子玉川〜丸子橋間の左岸は、ほとんどが砂利道。ロードバイクの人は舗装された右岸に移り、急に減ります。
第三京浜を超え、田園調布の丸子橋が見えます。この付近はもう、大田区。
車も走る多摩堤通りを通り、東急・目黒線を超えます。
丸子橋の先で右へ下り、再び自転車道へ。
河口近くの羽田・穴守稲荷神社まで、約10km少々の道のりです。
東海道新幹線が登場。数分間隔で超高速で走り抜ける姿は、技術立国の象徴でした。
技術といえば、大田区の町工場。下町ロケット・下町ボブスレーの世界です。
技術力・技能を持つ中小企業も数多くあります。
ガス橋、国道1号線を超え、しばらく走ると、東海道線・京浜急行の鉄橋。
岸には船も。河口まであと、わずかです。
穴守稲荷神社・旧一の大鳥居の、真っ赤な鳥居が見えてきました!
一応、シェアサイクルを入れて証拠写真をパチリ。
もっとも、アプリに利用履歴が残るから、アリバイは不要かも。
河口には、ユリカモメ。
羽田空港を離陸した飛行機が、鳥居の上を飛んでいます。
約50kmの多摩川・自転車旅行を終えたら、シェアサイクルを返却します。
ハローサイクリング・アプリで検索すると、ステーション(返却場所)が地図上で表示されます。
今回は、JR蒲田駅近くで返却しました。
後は手ぶらで、電車へ帰るだけ。この気軽さが、シェアサイクル旅の良さですね。
インフォメーション
問い合わせ先
●東京都都市整備局
多摩川サイクリングロード(たまリバー50)の整備・ルートマップの配布
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/tamariver/
●ハローサイクリング(HELLO CYCLING)
https://www.hellocycling.jp
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