羽村から江戸へ、水を運んだ玉川上水。
上水沿いに小金井公園まで、のんびりサイクリングしました。
復路は多摩湖自転車道・空堀川歩道を利用し、小平あじさい公園などへ寄り道。
交通量の少ない道を繋ぎ、ぐるりと一周しました。
目次
新旧ふたつの「水道道路」を巡る、自転車旅
羽村の堰から、ほたる公園を経て拝島へ
江戸幕府・創立から50年後、1653年に完成した玉川上水。
上・中流部が暗渠も少なく、今も導水されています。
今回は、取水口「羽村の堰」から、玉川上水沿いに小金井公園へ自転車で旅しました。
羽村〜小金井公園は約24kmです。
起点はJR青梅線・羽村駅。西口から羽村の堰へと向かいます。
羽村の堰近くの玉川兄弟像。玉川上水を建設した兄弟です。
わずか8ヶ月で、羽村から神田まで素掘りしたといいます。
ここから玉川上水沿いに、東へ向かいます。
最初は未舗装ですが、すぐに舗装道路となります。この付近は車の往来も少なく快適です。
2kmほど上水沿いを走り、宮本橋で右折すると田村酒造場。
玉川上水沿いの都道も走れますが… 交通量が多く、静かな道へ迂回します。
路地を辿り、中福生通りを経て、多摩川段丘沿いの「せせらぎ通り」へ進みます。
田村酒造場から約1.7km進むと、木道のある「ほたる公園」。
蛍の生息地で、毎年6月には「ほたる祭り」も開催されます。
ほたる公園から450mほど進むと「せせらぎ遊歩道公園」。小さな滝もあります。
休憩にピッタリな、清涼感あふれるスポットです。
段丘沿いの、長閑な道。
道沿いには、アジサイの花も咲き誇ります。
公園から700mほど進み右折し、田園通りを左折、「睦橋東」交差点の先から、南東の路地へ。
「多満自慢」で有名な石川酒造に到着。大通りの喧噪が嘘みたいな、静かな趣きです。
敷地にはレストラン、売店などもあります。昔ながらの蔵造りが見事です。
路地を東へ進み、国道16号を左折し、睦橋通りを右折すると、拝島駅・南口に到着。
駅前には、昭島市ご自慢「深層地下水」の給水スポットも。無料で美味しい水を補給できます!
エレベーターで昇り、駅コンコースを経て北口へ。もちろん、降りての通行ですが、自転車も認められています。
ちなみにコンコースのラーメン店ムタヒロは絶品。自転車は、駅近くの市立駐輪場で一時預かり(100円)可能です。
羽村の堰〜拝島間の玉川上水については、上記記事でも紹介しています。
こちらは、徒歩での散策で、別ルートを歩いています。
拝島から、小金井公園へ
せっかくなので、駅西側、玉川上水に架かる「日光橋」を見学しましょう。玉川上水でも、屈指の風景です。
日光橋は、国内に現存するレンガ橋では最古のもの。1891年の建造です。
日光橋から玉川上水を東へ進みます。400mほど進み、西武拝島線を渡ります。
まっすぐに延びる道を東へ。美堀橋の少し先、上流部では珍しく暗渠となります。
松中橋を超えると、右岸は、歩行者・自転車のみ通行可能な道となります。
ほぼ真っ直ぐな上水。
拝島駅から4kmほど、残堀川と玉川上水の「交差点」に到着。
江戸時代は合流していましたが、明治時代に水質保持のため、上水を潜らせています。
右岸の道は、いつしか狭くなりました。
まだまだ、畑も多い沿道。
残堀川から3km弱、玉川上水駅に到着。颯爽と多摩モノレールが走ります。
近くに私立の「国立音大」がありますが… 実はこの付近は立川市だったりします。
玉川上水駅から450mほど進むと、野火止用水との分岐点「小平監視所」があります。
現在の玉川上水は、水道局の導水路としても利用されていますが…
ここから下流は、東京都の清流復活事業での放水。実用のため、というよりも「憩いの上水」となります。
なお、この付近には未舗装区間もあります。
気持ちの良い保存樹林の横を、駆け抜けます。
見事な雑木林ですが、中には入れません。
玉川上水駅から約4km、西武国分寺線の踏切に到着。すぐ北には鷹の台駅があります。
踏切から1.2km、小川水衛所跡に到着。江戸時代、上水の管理をした場所です。
小川水衛所跡の玉川上水。エメラルドグリーンに輝いています!
ここから先、右岸は五日市街道となります。交通量の少ない左岸を走るのが吉。
小川水衛所から1.4kmほど進むと、喜平橋に到着。ここからは左岸が五日市街道となり、右岸を走ると良いでしょう。
小金井公園を散策し、多摩湖自転車道・空堀川遊歩道を経て羽村に戻ります。
後編も併せてどうぞ!
インフォメーション
マップ
コースの状況
- 羽村〜小金井公園往復は、約48km。
- 玉川上水遊歩道は一部、未舗装の道もある。
- 遊歩道は歩行者優先、道路標識に従うこと。
- 空堀川遊歩道は、工事での迂回箇所もあり。