奥多摩三山の大岳山。
頂上からJR奥多摩駅へと下る鋸尾根は長く、歩きごたえがあります。
途中、鎖場もあるスリル満点のコース。
点在する史跡をたどる、魅力あるルートです。
目次
駅まで縦走する変化に富んだ、大岳山・鋸尾根登山道
御岳山から、大岳山へ
大岳山から、西へ伸びる鋸尾根を下るコースは、やや長めですが、直接、JR奥多摩駅へ下れるのが魅力。
しかも、青梅線の始発駅、座って帰ることができます。
![青梅市・御岳山・ケーブルカー](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4347-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
大岳山へは、いくつか登山道がありますが…
鋸尾根を下るなら、最短で登れる、御岳山ケーブルカーを利用すると楽でしょう。
![青梅市・御岳平からの展望](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4357-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
JR青梅線・御嶽駅からバス・ケーブルカーの乗り継ぎ、山頂駅へ。
駅を降りれば、目の前の御岳平から、大パノラマが広がります。
![青梅市・御岳神社の参道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4372-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
御嶽神社へと続く参道を歩きます。
![青梅市・御岳山のマルバウツギ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4375-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
![青梅市・御岳山のヒメレンゲ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4393-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
初夏ならば、マルバウツギやヒメレンゲが咲きます。
![青梅市・御岳山の、御嶽神社・随身門](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4417-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
茶店街を抜け、随身門へ。
![青梅市・御岳山の、御嶽神社・大岳山分岐](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4435-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
随身門から石段を少々登ると、大岳山方面の分岐。神社を参拝しないのなら、左折します。
神社へ参拝する方は、下記をご覧ください。
![青梅市・御岳山の、山道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4468-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
ほぼ、平らな道を往きます。
![青梅市・御岳山の、天狗の腰掛け](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4462-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
御岳方面から大岳山へのルートは、いくつかありますが…
天狗の腰掛けの東を通る道が、一番ラクです。それにしても、ホントに腰掛けられそうな杉の木ですね。
![青梅市・御岳山の、ガクウツギ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4591-2022-05-2.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
この付近、4〜5月上旬にかけては、スミレが咲き誇りますが…さすがに5月も下旬になると、見当たりません。
その代わり、ガクウツギが咲きみだれています。
![青梅市・御岳山の、ホソバテンナンショウ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4604-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
不思議な形の、ホソバテンナンショウ。20cmほどの大きな花ですが、緑色で目立たず、みんな足を停めず、ちょっと不遇。
![青梅市・御岳山の、ロックガーデン上流の沢](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4615-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
源流の沢を渡ると、ロックガーデンの分岐まで、もうすぐです。
![青梅市・御岳山の、綾広の滝](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4624-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
分岐から、左へ下るとロックガーデン。5分も下れば綾広の滝です。余裕があれば、立ち寄るのも良いでしょう。
![御岳山〜大岳山の登山道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4654-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
分岐からは、芥場峠(あくばとうげ)への登りです。
![御岳山〜大岳山の登山道のツツジ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4669-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
ツツジも咲く気持ちの良い道。
![御岳山〜大岳山の、芥場峠](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4659-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
芥場峠に到着。サルギ尾根との分岐です。
4月上旬〜中旬にかけて、イワウチワの咲く尾根です。大岳山方面へ右折します。
![御岳山〜大岳山の、鎖場](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4686-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
いつしか尾根道となり、鎖場が登場。
![御岳山〜大岳山の、鉄ハシゴ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4694-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
階段も現れます。特に雨の日など、注意が必要ですね。
![檜原村・大岳山荘の改修工事](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4725-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
10数年前、廃業となり、廃屋寸前の大岳山荘ですが…
なにやら、補修をしています。お話を伺うと…
「とりあえず、危険だから直さないとね」
足場も組み、それなりに、お金をかけて工事しています。
営業再開など、期待に胸が膨らみますね。
国立公園内ですし、檜原村や東京都、国立公園管理事務所などへ、問い合わせしたところ…
特に工事の届け出はなく、つまり大規模な修繕ではない模様。
近々の営業再開、とはならなそう。
![檜原村・大岳山荘からの、富士山](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4712-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
小屋付近には、ヘリポートとトイレがあります。
ヘリポートからは富士山の大展望!
![大岳山荘〜大岳山の大嶽神社・
鳥居](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4742-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
小屋近くの鳥居をくぐり、大岳山頂を目指します。
![大岳山荘〜大岳山の大嶽神社](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4737-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鳥居から少し登ると、大嶽神社。日本武尊を祀る神社です。
「鬼滅の刃」の聖地巡りで、大嶽神社の御朱印集めをする人も多いそうな…
ただし、御朱印は麓の里宮でどうぞ。
![大岳山荘〜大岳山の大嶽神社の狛犬](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4760-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
御嶽神社と同じく、狼信仰(おいぬ様)です。宮の左右に可愛らしい、「子犬様」が鎮座しています。
![大岳山荘〜大岳山の岩場](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4782-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
神社から、岩場もある登山道。慎重に足を運びます。
![奥多摩・大岳山 山頂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4808-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
標高1,266mの大岳山に到着。
![奥多摩・大岳山 山頂からの富士山](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4870-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
頂上からは富士山の大展望。富士山の左に、丹沢の山々が連なります。
休日ならば、山頂には昼食をとる人で賑わっています。
山頂から少し西の平坦地が、比較的空いています。
大岳山から鋸尾根を下り、愛宕山へ
大岳山から、西に伸びる鋸尾根を下り、愛宕山を目指します。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の鎖場](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4893-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
山頂直下は、鎖場もある急坂ですが…
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の緑の広葉樹林](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4899-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
馬頭刈尾根との分岐をすぎると、なだらかな道に。
広葉樹林の静かな森を、漫歩します。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、鋸山山頂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC4999-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
いくつかのピークを巻きながら、緩やかな道が続きます。
なだらかな道を2kmほど歩き、少々登ると鋸山に到着。
![奥多摩・大岳山 鋸山からの下りの登山道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5005-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鋸山頂から急坂を下ります。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根、大ダワ分岐](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5014-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
しばらく下ると、大ダワ・御前山方面への道を分けます。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の森のツツジ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5025-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
紅一点、広葉樹林にツツジ。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、ギンリョウソウ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5056-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
道端には、ギンリョウソウ。
宇宙人みたいな姿の植物です。光合成をせず、菌類に寄生します。
ツツジ科に分類されていますが、似ても似つかない…
途中、標識はありませんが、天地山からのルートも合流します。春はイワウチワの咲くバリエーションルートです。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、標識](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5077-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鋸山と愛宕山の、ほぼ中間点付近に到着。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根からの展望](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5087-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
近くに開けた場所があり、奥多摩の山々が見渡せます。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、木の根の登山道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5097-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
木の根がビッシリの道を下ります。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、鉄ハシゴと、鎖場](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5105-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鎖場に鉄ハシゴ。
足元はしっかりしていますが、過去には滑落事故もあったとか。慎重に下ります。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、天聖神社奥宮・天狗の石像](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5128-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鎖場から少し下ると、天聖神社奥宮の天狗様の石像が現れます。
天聖神社奥宮から、愛宕神社を目指しグングン下ります。
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、フタリシズカ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5152-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
途中、フタリシズカの花が咲いています。
愛宕神社から奥多摩駅へ
![奥多摩・大岳山 鋸尾根の、愛宕神社の鳥居](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5182-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
急坂を下ると林道が現れ、少し歩くと広場に出ます。
鳥居をくぐり、少し登ると愛宕神社です。
![奥多摩町・愛宕神社](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5193-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
狛犬が祀られた、小さな宮を参拝。
![奥多摩町・愛宕神社の五重塔](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5210-2022-05-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
少し下ると、五重塔もあります。
ここから山道を下ると、180段とも188段ともいわれる、石段が登場。
![奥多摩町・愛宕神社の188段の石段](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5228-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
文献によって段数が違い、数えながら下るも、途中で飽きました(笑)
下りだから良いものの、上りが辛そう。踊り場のない階段って疲れますよね。
![奥多摩町・愛宕神社のコアジサイ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5325-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
辺りはコアジサイの花が美しい森。最後まで、楽しめるコースですね。
![奥多摩町・愛宕神社と鋸尾根の登山口](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5337-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
愛宕神社から20分ほど下ると、登山口に到着です。長かった下りも、ようやくお終い。
![奥多摩町・昭和橋からの、氷川渓谷と、愛宕山](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2022/05/DSC5342-2022-05.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
登山口前の青梅街道(国道411号)を左折。
途中、昭和橋から、愛宕山が見えます。登った山を回想しつつ、JR青梅線・奥多摩駅へ向かいます。
インフォメーション
マップ
御岳山ケーブルカー山頂駅 …〈50分〉 … ロックガーデン分岐…〈40分〉… 芥場峠 …〈35分〉… 大岳山荘 〈20分〉… 大岳山…〈1時間30分〉 … 鋸山…〈1時間15分〉… 天聖神社奥宮 〈30分〉… 愛宕神社 〈25分〉… JR青梅線・奥多摩駅
ー計6時間5分ー
アクセス
JR青梅線・御嶽駅より、西東京バスにて「ケーブル下」バス停下車
御岳登山鉄道ケーブルカーにて「滝本」駅から「御岳山」駅下車
コースの状況など
- 下り主体だが、6時間強と健脚コース。
- 大岳山上り、鋸尾根に鎖場、ハシゴ等あり。
- 逆コースは、標高差900mの登りでハード。
- トイレは、御岳平、長尾平、奥の院口(ロックガーデン分岐の手前)、大岳山荘、奥多摩駅にある。
- 自己責任の飲用だが、大岳山荘の手前に水場あり。
- 積雪時は、経験者のみのコース。
- 御嶽神社周辺・大岳山周辺以外、鋸尾根の一部以外は、携帯電話(ドコモ)があれば、圏外の場所が大半。
問い合わせ先
●奥多摩ビジターセンター
コースの状況などが、把握できる
https://www.ces-net.jp/okutamavc/
●御岳ビジターセンター
御岳山周辺の状況など
https://www.ces-net.jp/mitakevc/index.html
●西東京バス
https://www.nisitokyobus.co.jp
●御岳登山鉄道(ケーブルカー)
https://www.mitaketozan.co.jp/
●御嶽神社
http://musashimitakejinja.jp/