【ほどいなかに住もう】レストランはある?程よい田舎の外食事情

テレワーク時代の、「程よい田舎暮らし」を考察する、ほどいなかシリーズ
実際に「ほどいなか」に移住した経験をもとに、連載します。

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青梅・西多摩地区への移住

1日3食、食事の用意って、大変ですよね。
疲れている時など、やはり近くで外食したくなります。
また、ハレの日には、ちょっと張り込んでレストランへ出かけたり、したいものです。
今回は、程よい田舎=「ほどいなか」の飲食店事情を探ってみます。

意外と楽しい「ほどいなか」の外食事情

「外食力」を測る方法

あきる野市の、カフェ・モハベのハンバーガー

その町に、レストランや食堂、居酒屋など、飲食店がどの程度あるのか、簡単に調べる方法があります。
レストランレビューサイト「食べログ」で駅名を、検索します。
デイフォルトでは、駅から800mの範囲にあるお店の件数がヒットします。
名付けて「外食力」。
いや、今思いついたネーミングですが(笑)

例えば、中央線沿線の「外食力」を調べると…

  • 新宿駅…4,897店
  • 荻窪駅…618店
  • 吉祥寺駅…1,256店
  • 武蔵境駅…231店
  • 立川駅…1,223店
  • 豊田駅…123店
  • 高尾駅…91店

並べると、ものすごい格差ですね。
新宿は高尾の50倍以上、「外食力」があります。

体感的「外食力」の基準

新宿は日本最大級の繁華街、吉祥寺・立川も商圏の広い繁華街、これらは、もはや別格としても…
では、どの程度お店があると、「充実しているな」と感じるのでしょうか?

これは、筆者の個人的な経験からの、体感的な基準ですが…
駅に降り立った時、結構お店が揃っているな、と感じる「外食力」は200店以上、からです。
中央線ならば、武蔵境くらい。
駅ビルもあり、駅前には大型スーパー、そこそこ栄えた商店街もある町です。
イメージ的には、スタバもあるじゃん、程度の町。

逆に、少ないと感じるのは、100店以下の場合でしょうか?
たまたま、何かの用事で初めてその町へ来た人が、ランチを食べようとした時、
「ここ、お店が少ないよな」
と感じるレベルです。

これは極端な例ですが…
2009年に開業した川越線・西大宮駅。
新幹線のターミナル駅の大宮から、たった2駅ですが、19店しかお店がありません。
西大宮を、殊更貶めるつもりはないけれど、恐ろしく貧弱な「外食力」ですね。
このくらい少ないと、初めての人は、
「お店が殆どない、しゃーない、昼飯は抜くか」
というレベルです。
もともと、田畑ばかりのところに新設した駅は、極端に少ないです。

「ほどいなか」のレストランは、レベルが高い!

西大宮のような町は例外的で、「ほどいなか」でも、殆どの場合、100店前後は辛うじてあります。
不思議なもので、この程度あれば、そこで暮らし始め、町に明るくなり始めると、案外、不便ではなくなります。
住めば都、とやせ我慢しているのでは、ありませんよ。

あきる野のラ・フーガスのランチ

というのも、総じて「ほどいなか」は、飲食店のレベルが高いのです。
まあ、これは、筆者の狭い経験と見識ですが…
都心から、「ほどいなか」の青梅市に引っ越し、当初は店の絶対も少なく不安でした。
ちなみに、最寄り駅の「外食力」は、91店舗。
絶対数では、かなり寂しい状況です。
でも、数ヶ月もすると、完全にそれは杞憂でした。
数は少ないけれど、粒が揃っているのですね!

なぜ、「ほどいなか」の飲食店が、レベルが高いのか、推測すると…

  1. 食材が美味い
    近くで農産物や畜産物が取れ、美味いのです。
    これ本当。
    例えば、付け合せのサラダとか、レベル高いです。
    店によっては、親戚が農家だったりして、市場経由でない採れたての野菜など、使っていたりしますしね。
  2. マズイ店は淘汰される
    人口が少なく、常連客を掴まないと、店が運営できない。
    よって、マズイ店が淘汰されやすいのです。
    荒れ地で育ったトマトは美味いのと同じです(ちょっと違うか)
    特に「ほどいなか」の老舗料理店って、ハズレが少ないです。
  3. 原価率が高い
    土地代が安いので、原価率を高く設定できる?
    いや、地元の野菜なども使うから、そもそも、仕入れ値が安いのかも。
  4. 殆ど趣味、でやっている店も多い
    「趣味」というと、差し障りがあるけれど…
    明らかに、ガッツリ儲けなくても良いや、みたいな店があります。
    それと、最初は商売ではなく、近所の人にお祭りなんかで振る舞って手料理が、いつの間にかお店になった、なんてところもあります。
  5. 意外と商圏が広い
    「ほどいなか」は、車社会。
    駅から少し離れた店なら、いや、せいぜい徒歩5分程度でも、ほぼ駐車場があります。
    だから、ウマい店なら、結構、遠くから人が集まるのですね。
    商圏が広いから、予想に反してニッチなお店もあります。
    東京都心からドライブがてら、わざわざ担々麺を食べに来る「行列の店」、みたいのもあります。

というわけで、数は少なくとも、美味い店が多いですね。
ただ、これは、地域差があるかもしれません。
老舗料理店がない、ホントの新興住宅地などなどでは、多少事情が変わるかもしれません。

ウイークポイントは?

夜、開いている店が少ない

青梅市・紀の屋のラーメン

と、贔屓目にベタ褒めしてしまいましたが…
地域情報サイトのポジショントークでは、ありませんよ(笑)
まあ、それはともかく、当然、ウイークポイントもあります。

何といっても、夜開いているお店が少ないのです!
これは、早寝早起きな「ほどいなか」の生活習慣なのか、よく分からないのですが…
夜は早仕舞いの店が、結構あります。

「趣味でやっている店系」や、ちょっと町外れにある店などは、ランチ営業のみのところも多いですね。
夜開いていても、20時くらいで閉める店も多いです。
それ以後になると、居酒屋やバー・スナックばかり、みたいな感じです。

だから、遅くなって晩飯を食べようとすると、ファミレスやファーストフード、要はチェーン店系のお店が頼りなんです。
まあ、居酒屋でも酒を飲まなくとも、構わない店もまた、多いですがね。
店が少ないから、「下戸でも歓迎」な文化もあるのかも。

気まぐれすぎる店、も多い

青梅・駅チカのカフェ「D/W COFFEE」のサラダ

後は、不定休の店が、多いですね。
評判が良い店へわざわざ遠征して、休みだったとか、何度あったことか(笑)

それと、本業が別にある店などは、土日しか開いていないカフェなども、多いです。
逆に、土日休みの店も多いです。
パリのレストランみたいですね、日曜日休みとか。
まあ、ある意味、日本の都会の店が、異常なのかもしれませんが…
月・水・金が休みとか、不思議な店もあります。
でもって、営業日に行っても、閉まっていたりするし(笑)

長期間休み店も、あったりします。
あるカフェで、店主と雑談していたら、
「今年は暑そうだから、8月は丸々休もうと考えている」
とか、バカンスがあったりするんですね。

何というか、ちょっと「ラテン的おおらかさ」で、付き合うべきお店も多いのです。
それを楽しめると、グッと幅が広がります。

アドバイス的に、まとめると

青梅・千ケ瀬の 「稀星」のランチセット

まとまりのない話になったので、筆者なりに、「ほどいなか」的、外食のポイントをまとめます。

  1. 夕食は殆ど外食という人は、「外食力」の高い町へ移住する
    外食力「150店」以上を選ぶと、まあまあ便利です。
    筆者の最寄り駅は「91店」に対し、隣駅は駅近くに中型商業施設もあり「150店」。
    たったひと駅違いでも、結構違います。
    「ほどいなか」といっても千差万別。
    特に、夕食も外食という人は、ある程度「外食力」の高い場所に移住したほうが、暮らしやすいです。
  2. 休日は、遠出するのも面白い
    これは、「ほどいなか」ならではの面白さです。
    都会では考えられないような、広々とした一軒家カフェなどが、郊外にあります。
    ブラっと、昼ごはんを食べに出かけるのも、楽しいです。
  3. 農園レストランなども楽しい
    きのこ園や果物園、農家が経営している、レストランもあります。
    また、牧場のアイスクリーム屋さんなども。
    究極の地産地消を楽しめるのも「ほどいなか」ならでは。
    この種の店は、安くはありませんが、圧倒的に美味い!
  4. 出前は期待できない場所も多い
    「ほどいなか」でも街中なら、蕎麦屋さんの出前や、宅配ピザはあります。
    でも、もっと郊外へ住むと、配達対象外のところも多いです。
    良く利用するならば、一応、調べた方が良いです。
    今をときめく?「ウーバーイーツ」は、今のところ、エリアが限られています。
  5. コンビニのイートインコーナーも貴重
    2020年夏現在、コロナ渦で、使用できないところもありますが…
    飲食店の少ないエリアでは、イートインがあるコンビニも多いです。
    カフェ代わりに使ったり、案外便利なので、リサーチすると良いかも。

テレワーク時代の、「程よい田舎暮らし」を考察する、ほどいなかシリーズ
実際に「ほどいなか」に移住した経験をもとに、連載します。

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