テレワーク時代の、「程よい田舎暮らし」を考察する、ほどいなかシリーズ。
実際に「ほどいなか」に移住した経験をもとに、連載します。
住まいを選ぶ
- 程よい田舎に住む、という選択
- 程よい田舎へ移住する、理想と現実と金勘定
- 山派?海派?失敗しない、候補地選びのコツ
- マンション?戸建て?程よい田舎の、不動産屋が言わない、家選びのコツ
- 賃貸か持ち家か、程よい田舎では、どっちが得?
- 程よい田舎は、災害にも強い?災害大国日本の、リスクマネジメント
- 二千万円もお得?リタイアしたら、田舎で暮らす、メリットとは
- 都心でも、盛土?東京の造成地の、驚くべき実態
- 住居費と通勤時間を、経済的視点で計算すると…
暮らしは?
- 程よい田舎では、車は必需品?それとも不必要?
- 地産地消も楽しめる?程よい田舎の買い物術
- 地域格差をなくす?程よい田舎の、オンラインショッピング事情
- レストランはある?程よい田舎の外食事情
- 遠隔連携医療で変わる?程よい田舎の、医療の今と未来
- 学力、いじめ問題、健康…程よい田舎は、教育のユートピアか?
- 古くて新しい子供の遊び方「プレーパーク」とは
- 意外と便利?田舎での車なし・自転車生活
仕事は?
青梅・西多摩地区への移住
1日3食、食事の用意って、大変ですよね。
疲れている時など、やはり近くで外食したくなります。
また、ハレの日には、ちょっと張り込んでレストランへ出かけたり、したいものです。
今回は、程よい田舎=「ほどいなか」の飲食店事情を探ってみます。
目次
意外と楽しい「ほどいなか」の外食事情
「外食力」を測る方法
その町に、レストランや食堂、居酒屋など、飲食店がどの程度あるのか、簡単に調べる方法があります。
レストランレビューサイト「食べログ」で駅名を、検索します。
デイフォルトでは、駅から800mの範囲にあるお店の件数がヒットします。
名付けて「外食力」。
いや、今思いついたネーミングですが(笑)
例えば、中央線沿線の「外食力」を調べると…
- 新宿駅…4,897店
- 荻窪駅…618店
- 吉祥寺駅…1,256店
- 武蔵境駅…231店
- 立川駅…1,223店
- 豊田駅…123店
- 高尾駅…91店
並べると、ものすごい格差ですね。
新宿は高尾の50倍以上、「外食力」があります。
体感的「外食力」の基準
新宿は日本最大級の繁華街、吉祥寺・立川も商圏の広い繁華街、これらは、もはや別格としても…
では、どの程度お店があると、「充実しているな」と感じるのでしょうか?
これは、筆者の個人的な経験からの、体感的な基準ですが…
駅に降り立った時、結構お店が揃っているな、と感じる「外食力」は200店以上、からです。
中央線ならば、武蔵境くらい。
駅ビルもあり、駅前には大型スーパー、そこそこ栄えた商店街もある町です。
イメージ的には、スタバもあるじゃん、程度の町。
逆に、少ないと感じるのは、100店以下の場合でしょうか?
たまたま、何かの用事で初めてその町へ来た人が、ランチを食べようとした時、
「ここ、お店が少ないよな」
と感じるレベルです。
これは極端な例ですが…
2009年に開業した川越線・西大宮駅。
新幹線のターミナル駅の大宮から、たった2駅ですが、19店しかお店がありません。
西大宮を、殊更貶めるつもりはないけれど、恐ろしく貧弱な「外食力」ですね。
このくらい少ないと、初めての人は、
「お店が殆どない、しゃーない、昼飯は抜くか」
というレベルです。
もともと、田畑ばかりのところに新設した駅は、極端に少ないです。
「ほどいなか」のレストランは、レベルが高い!
西大宮のような町は例外的で、「ほどいなか」でも、殆どの場合、100店前後は辛うじてあります。
不思議なもので、この程度あれば、そこで暮らし始め、町に明るくなり始めると、案外、不便ではなくなります。
住めば都、とやせ我慢しているのでは、ありませんよ。
というのも、総じて「ほどいなか」は、飲食店のレベルが高いのです。
まあ、これは、筆者の狭い経験と見識ですが…
都心から、「ほどいなか」の青梅市に引っ越し、当初は店の絶対も少なく不安でした。
ちなみに、最寄り駅の「外食力」は、91店舗。
絶対数では、かなり寂しい状況です。
でも、数ヶ月もすると、完全にそれは杞憂でした。
数は少ないけれど、粒が揃っているのですね!
なぜ、「ほどいなか」の飲食店が、レベルが高いのか、推測すると…
- 食材が美味い
近くで農産物や畜産物が取れ、美味いのです。
これ本当。
例えば、付け合せのサラダとか、レベル高いです。
店によっては、親戚が農家だったりして、市場経由でない採れたての野菜など、使っていたりしますしね。 - マズイ店は淘汰される
人口が少なく、常連客を掴まないと、店が運営できない。
よって、マズイ店が淘汰されやすいのです。
荒れ地で育ったトマトは美味いのと同じです(ちょっと違うか)
特に「ほどいなか」の老舗料理店って、ハズレが少ないです。 - 原価率が高い
土地代が安いので、原価率を高く設定できる?
いや、地元の野菜なども使うから、そもそも、仕入れ値が安いのかも。 - 殆ど趣味、でやっている店も多い
「趣味」というと、差し障りがあるけれど…
明らかに、ガッツリ儲けなくても良いや、みたいな店があります。
それと、最初は商売ではなく、近所の人にお祭りなんかで振る舞って手料理が、いつの間にかお店になった、なんてところもあります。 - 意外と商圏が広い
「ほどいなか」は、車社会。
駅から少し離れた店なら、いや、せいぜい徒歩5分程度でも、ほぼ駐車場があります。
だから、ウマい店なら、結構、遠くから人が集まるのですね。
商圏が広いから、予想に反してニッチなお店もあります。
東京都心からドライブがてら、わざわざ担々麺を食べに来る「行列の店」、みたいのもあります。
というわけで、数は少なくとも、美味い店が多いですね。
ただ、これは、地域差があるかもしれません。
老舗料理店がない、ホントの新興住宅地などなどでは、多少事情が変わるかもしれません。
ウイークポイントは?
夜、開いている店が少ない
と、贔屓目にベタ褒めしてしまいましたが…
地域情報サイトのポジショントークでは、ありませんよ(笑)
まあ、それはともかく、当然、ウイークポイントもあります。
何といっても、夜開いているお店が少ないのです!
これは、早寝早起きな「ほどいなか」の生活習慣なのか、よく分からないのですが…
夜は早仕舞いの店が、結構あります。
「趣味でやっている店系」や、ちょっと町外れにある店などは、ランチ営業のみのところも多いですね。
夜開いていても、20時くらいで閉める店も多いです。
それ以後になると、居酒屋やバー・スナックばかり、みたいな感じです。
だから、遅くなって晩飯を食べようとすると、ファミレスやファーストフード、要はチェーン店系のお店が頼りなんです。
まあ、居酒屋でも酒を飲まなくとも、構わない店もまた、多いですがね。
店が少ないから、「下戸でも歓迎」な文化もあるのかも。
気まぐれすぎる店、も多い
後は、不定休の店が、多いですね。
評判が良い店へわざわざ遠征して、休みだったとか、何度あったことか(笑)
それと、本業が別にある店などは、土日しか開いていないカフェなども、多いです。
逆に、土日休みの店も多いです。
パリのレストランみたいですね、日曜日休みとか。
まあ、ある意味、日本の都会の店が、異常なのかもしれませんが…
月・水・金が休みとか、不思議な店もあります。
でもって、営業日に行っても、閉まっていたりするし(笑)
長期間休み店も、あったりします。
あるカフェで、店主と雑談していたら、
「今年は暑そうだから、8月は丸々休もうと考えている」
とか、バカンスがあったりするんですね。
何というか、ちょっと「ラテン的おおらかさ」で、付き合うべきお店も多いのです。
それを楽しめると、グッと幅が広がります。
アドバイス的に、まとめると
まとまりのない話になったので、筆者なりに、「ほどいなか」的、外食のポイントをまとめます。
- 夕食は殆ど外食という人は、「外食力」の高い町へ移住する
外食力「150店」以上を選ぶと、まあまあ便利です。
筆者の最寄り駅は「91店」に対し、隣駅は駅近くに中型商業施設もあり「150店」。
たったひと駅違いでも、結構違います。
「ほどいなか」といっても千差万別。
特に、夕食も外食という人は、ある程度「外食力」の高い場所に移住したほうが、暮らしやすいです。 - 休日は、遠出するのも面白い
これは、「ほどいなか」ならではの面白さです。
都会では考えられないような、広々とした一軒家カフェなどが、郊外にあります。
ブラっと、昼ごはんを食べに出かけるのも、楽しいです。 - 農園レストランなども楽しい
きのこ園や果物園、農家が経営している、レストランもあります。
また、牧場のアイスクリーム屋さんなども。
究極の地産地消を楽しめるのも「ほどいなか」ならでは。
この種の店は、安くはありませんが、圧倒的に美味い! - 出前は期待できない場所も多い
「ほどいなか」でも街中なら、蕎麦屋さんの出前や、宅配ピザはあります。
でも、もっと郊外へ住むと、配達対象外のところも多いです。
良く利用するならば、一応、調べた方が良いです。
今をときめく?「ウーバーイーツ」は、今のところ、エリアが限られています。 - コンビニのイートインコーナーも貴重
2020年夏現在、コロナ渦で、使用できないところもありますが…
飲食店の少ないエリアでは、イートインがあるコンビニも多いです。
カフェ代わりに使ったり、案外便利なので、リサーチすると良いかも。
テレワーク時代の、「程よい田舎暮らし」を考察する、ほどいなかシリーズ。
実際に「ほどいなか」に移住した経験をもとに、連載します。
住まいを選ぶ
- 程よい田舎に住む、という選択
- 程よい田舎へ移住する、理想と現実と金勘定
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暮らしは?
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