イワウチワを求めて、奥多摩・鉄五郎新道から大塚山・御岳山へ

4月の声を聴くと、花咲くイワウチワ。
御岳山近くの大塚山への尾根道に、奥多摩では最大級の群生地があります。
新緑やヤマツツジも、眩しい山々。
人知れず咲く花を求めて、春を満喫しました。

イワウチワ咲く、静かな尾根を歩く山旅

古里駅から、鉄五郎新道登山口へ

JR青梅線・古里駅
JR青梅線・古里駅

洒落たログハウス風のJR青梅線・古里駅。
駅前を通る、青梅街道へ出ます。
近くには、奥多摩町で唯一24時間営業のコンビニもあり、何かと助かります。

奥多摩町・寸庭・奥多摩ウォーキングトレイル標識

青梅街道を西へ往き、しばらく歩くと、左手に「奥多摩ウォーキングトレイル」の標識。
ここから、寸庭橋へ行く道を下ります。

奥多摩町・寸庭の桜

4月には、都心よりも少し遅い桜が咲きます。

奥多摩町・寸庭の清見滝
清見滝

しばらくすると、小橋を渡ります。
橋からは、清見滝が望め、小さいながらも中々の風格です。

奥多摩町・寸庭橋からの新緑
寸庭橋からの多摩川

カーブを下ると、寸庭橋。
橋の近くには、公衆トイレもあります。

奥多摩町・寸庭のお地蔵さん

橋から登り返すと、寸庭の集落。
右へ折れ、登山口へと向かいます。
この付近は梅も美しい、素朴な山里、季節折々訪れたいですね。
詳しくは、下記リンクを。

一般地図には載っていない、鉄五郎新道

奥多摩町・寸庭の、大塚山・御岳山の道標

寸庭集落を西へ歩くと「大塚山・御岳山」の道標があります。
道標に従い、登山口を目指します。

今回登る「鉄五郎新道」は、国土地理院や、昭文社の「山と高原地図」には、記載されていません。
吉備人出版の「奥多摩登山詳細図/東編」には記載されていますので、これを読図しながら登ることをオススメします。

奥多摩町・寸庭のネコノメソウ
ネコノメソウ

登山口付近には、終わりかけのネコノメソウ。

奥多摩町・寸庭のワサビの花

沢沿いに生えているのは、もしかして、ワサビの花?
だとしたら、正真正銘、天然モノですね。

登山口からは、右側の道を採ります。
急登の続く道、ノンビリ登ります。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の標識

地図にも載らないマイナーな道ですが、比較的明瞭です。
3月終わりから、4月中旬にかけては、イワウチワ目当ての登山者が、結構歩いています。

イワウチワ咲く尾根を歩き、大塚山へ

しばらく、越沢の右岸を巻きながら歩きますが、次第に沢から離れるようになります。
支流の小沢を渡ると、金毘羅神社の鳥居が現れます。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の金比羅神社の鳥居
金毘羅神社

鳥居のすぐ先に分岐があります。
大塚山は左、金毘羅神社は右です。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の金比羅神社

神社、といっても奥社のような感じですが、断崖絶壁にあります。
写真を撮る際は、慎重に…
分岐まで戻り、大塚山方面へ道を採ります。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のヤマザクラの散り花

山桜の花が、散り積もる道を往きます。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のイワウチワ
イワウチワ

イワウチワは、岩場に咲く小さな花。
葉っぱが、団扇のような形で、岩団扇、なのですね。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のイワウチワ

生育環境からすると、もっと盛大にあっても、おかしくありませんが…
やはり、盗掘も多いのでしょうか。
とはいえ、これだけまとまって見られるのは、貴重です。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のイワウチワ

イワウチワは、日本の固有種。
残念ながら乱獲などで存続が危ぶまれ、東京都では準絶滅危惧種に指定されています。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の尾根道の木

尾根道は、次第に急登となります。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のヤマツツジ
奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道のヤマツツジ

イワウチワの咲く頃は、ヤマツツジも見事です。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の広沢山頂上の標識
広沢山

登りが緩やかとなり、広沢山の山頂に到着。
ちょっとカッコいい標識があります。
ここから先、大塚山までは緩やかな尾根となり、一安心。

奥多摩町・大塚山・御岳山の黒五郎新道の展望と広葉樹の新緑

さっきまでと打って変わって緩やかな道を、漫歩します。
右手には、御岳・大岳山方面も望まれます。

奥多摩町・大塚山・御岳山のNTT無線中継局の鉄塔
大塚山の鉄塔

やがて、NTTの無線中継局・鉄塔下に出ます。
大塚山の頂上は、目と鼻の先です。

奥多摩町・大塚山・御岳山のonnsi no
boti
山上の墓地

大塚山からは、富士峰園地方面の途中に、かなり大きな墓地が出現します。

浅田次郎氏の小説「神坐す山の物語」。
御岳山の、御師の話です。
氏の母方の実家が御師、実体験を交えた小説なのです。

御師とは、霊山・御岳山での信仰を深めるため、宿を提供やご祈祷をする神職。
今も、多くの御師が山の上に住み、宿坊を営んでいます。

小説には、御岳山の平らな場所に御師たちの墓がある、と記されています。
山の上で生活する御師にとって、骨を埋めるのも山なのでしょう。
御岳山の、どこにお墓があるのかと思いきや、ここなのですね。

さほど、起伏もない道を歩くと、富士峰園地の一角に出ます。
カタクリの自生地ですが、もう終わりかけ。
代わりに、と言ってはなんですが、スミレの花々が咲いていました。

余談ですが、富士峰園地近くで、郵便配達のスーパーカブを見かけました。
麓から標高差700m、本当にお疲れさまです。
山の上に住む御師も凄いけれど、山へ手紙を配達する人も凄い!

ミヤマキケマン

余裕があれば御嶽神社へ参拝したいのですが、道草を喰いすぎました。
ミヤマキケマンの咲く道を通り、直接、ケーブルカー駅へ向かいます。

ケーブルカー駅近くの桜

富士峰園地から、ケーブルカー駅はすぐ。
駅周辺には、里より半月遅い桜が咲いています。
花見を楽しみながら、列車を待ちましょう。
ケーブルカーとバスを乗り継ぎ、JR青梅線・御嶽駅から帰路につきます。

インフォメーション

登山地図

電⼦地形図(国⼟地理院)を加⼯して作成

JR青梅線・古里駅 …〈40分〉 … 登山口…〈50分〉…金比羅神社 …〈1時間20分〉… 広沢山 …〈30分〉… 大塚山 〈25分〉… 御岳山ケーブルカー駅
ー計3時間45分ー

コースの状況等

  • 地図に載っていないが、道は明瞭。
  • 登山口から金毘羅神社にかけて、枝道に入り込まないよう、注意。
  • 広沢山まで、急登が続く。
  • トイレは、古里駅、寸庭橋、富士峰園地にある。
  • 沢はあるが、水場は期待出来ない。
  • 古里駅近くにセブン-イレブンあり。

問い合わせ先

●御岳登山鉄道(ケーブルカー)
https://www.mitaketozan.co.jp

●御岳山ビジターセンター
御岳山周辺の登山道などの情報
https://www.ces-net.jp/mitakevc/index.html

●奥多摩ビジターセンター
奥多摩周辺の登山道などの情報
https://www.ces-net.jp/okutamavc/

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