滝が連続する渓谷美が魅力の、奥多摩町・海沢渓谷。
2019年の台風19号の影響か、やや道が荒れていますが、美しい滝は健在です。
慎重に歩きつつ、錦織の滝巡りを楽しみました。
目次
滝が織りなす、奥多摩有数の渓谷の秋
昔は、ハイキングコースだったけれど…
奥多摩町・海沢渓谷(うなざわけいこく)…。
比較的、里から近く、登山の心得があれば、比較的ラクに滝巡りのできるハイキングコースですが…
台風の影響で、現在はどのような状況でしょうか?
奥多摩ビジターセンターの情報によれば、2019年11月以降、通行止め。
現状、どのようになっているのかも含め、リポートします。
奥多摩駅から、海沢園地へ
海沢渓谷へは、車か、奥多摩駅から徒歩でアプローチします。
今回は徒歩で、ノンビリ行きます。
氷川渓谷を見ながら、南東へ歩きます。
霧の山々は、東山魁夷的・幻想風景。
予報だと雨は降らないはずなのに、霧雨が舞います。
山の天気は、女心みたいでよく判らないですね。
町唯一の中学校、町立奥多摩中学校の前を通り、愛宕トンネルからの道と合流します。
更に東へ進み、「アメリカキャンプ村」の看板を目印に、海沢林道に入ります。
アメリカキャンプ場の前を通ると、トンネルが…
海沢隧道です。
このトンネルを抜けたあたりは、蛍の生息地です。
急峻な谷の林道を、歩きます。
結構、無理をした造った道でしょう。
落石に、気をつけて下さい。
木には、サルオガセが。
落ち葉にも、秋雨が滴ります。
林道入口から1時間ほど歩くと、右手に「天狗岩の滝」が現れます。
細く長い、絹糸のような美しい流れ。
天狗岩の滝から、10分ほどで海沢園地に到着。
トイレや東屋、そして案内板もある、いかにもハイキングコースの起点のような雰囲気ですが…
案内板の横には、「通行しないでください」との警告。
つまり、滝巡りをするなら自己責任で、ということですね。
三ツ釜の滝から、ネジレの滝へ
道標に従い、進みます。
橋を渡り、緩やかに登ります。
左手には、モノレールがあります。
沢沿いにワサビ畑があり、その運搬用。
海沢渓谷を詰めると、大岳山に登れますが、結構上部までワサビ棚があります。
園地の入り口から5分も歩けば、三ツ釜の滝に到着。
三ツ釜の滝ですが…
増水したのか、それとも台風で流れが変わったのか、滝の下の川幅が太くなった気がします。
滝周辺も、秋には色づきます。
滝の横にある、鉄階段を登り、ネジレの滝、大滝へ向かいます。
鉄階段に続いて木の階段、雨の日は滑りやすく、注意して登ります。
木の根で、滑りやすい登山道。
登山道を歩くと、こんな看板が…
都立農林高校、現・都立青梅総合高校の演習林。
演習林とは、林業や生態学などの研究で、学校が所有・管理する林です。
大学の演習林は多いですが、高校では珍しいのでは?
ちなみに、元農林高校だけあり、茶畑や果樹園なども、所有しています。
話が逸れました…
道は、三ツ釜の滝の上部に出ます。
スラブ(一枚岩)の、美しい滝。
この滝で、キャニオニング(滝滑り)のツアーに、遭遇したことがあります
怖くて、中々、滑れない人がいたりして、いや、滑れるほうが異常な気もしますが(笑)
更に登ると、ネジレの滝の分岐点に着きます。
ここから、滝へと下ります。
沢沿いの狭い道、細心の注意を払い、歩きます。
この日は、雨で滑りやく緊張します!
ネジレの滝へ到着。
優雅で美しく、静寂な空間。
名前の通り、一段目の二段目がネジレています。
東京にも、このような素晴らしい滝があるのですね!
ネジレの滝から、大滝へ
ネジレの滝から、来た道を少し戻ると、大滝方面への分岐があります。
急登を往くと、三ツ釜の滝からの道と合流。
大滝への道には、数ヶ所、岩場があります。
ロープでバランスを取りつつ、慎重に。
秋は、岩の上に落ち葉が積もり滑りやすいので、気をつけます。
辺りを見渡すと、霧に包まれ、美しい光景。
大滝へ下る分岐に、到着します。
かなり枯れかけた、指導標…
木の階段を下り、滝の音が聴こえ始めると…
少しずつ、大滝が姿を現します!
大滝は落差20m、海沢渓谷で一番、大きな滝です。
せっかくなので、滝壺の近くまで下りましょうか。
狭いけれど、少人数ならば、軽く休憩する程度のスペースはあります。
滝壺では、落ち葉が渦巻きます。
いずれ流れに揉まれ、海へと着くのでしょうか。
滝を見上げれば。
遥か彼方から、流れているようにも思えます。
さて、滝を堪能したならば、三ツ釜の滝に戻ります。
途中、「海沢園地」と「三ツ釜の滝」の分岐の道標があります。
どちらでも戻れますが、「三ツ釜の滝」の方へ下った方が安全です。
とはいえ、岩場もあり、慎重に下るに越したことはありません。
海沢園地からは、林道を引き返し、奥多摩駅へ向かいます。
インフォメーション
アクアス
JR青梅線・奥多摩駅より、徒歩1時間50分
海沢園地に、駐車スペース有り
コースマップ
奥多摩駅 …〈1時間〉… 海沢隧道 …〈40分〉… 海沢園地 …〈10分〉 … 三ツ釜の滝 …〈5分〉… ネジレの滝分岐…〈15分〉… ネジレの滝…〈10分〉… 大滝方面合流 …〈15分〉… 大滝分岐…〈5分 〉… 大滝 …〈10分〉… 大滝分岐 …〈10分〉… 大滝方面合流 …〈20分〉… 三ツ釜の滝…〈10分〉… 海沢園地 …〈35分〉… 海沢隧道…〈55分〉… 奥多摩駅
ー計5時間ー
株式会社自然教育研究センターWebサイトに、詳細マップあり
https://www.ces-net.jp/okutamavc/wp-content/uploads/2020/03/4海沢三滝コース.pdf
奥多摩観光協会Webサイトに、奥多摩駅からの詳細マップあり
https://www.okutama.gr.jp/site/map/pdf/santaki.pdf
問い合わせ先
●奥多摩ビジターセンター
登山道の状況など
https://www.ces-net.jp/okutamavc/
●東京都森林事務所
林道の状況など
http://www.forestry-office.metro.tokyo.jp
●奥多摩観光協会
奥多摩町の観光情報など
https://www.okutama.gr.jp/
コースの状況など
- 海沢園地から先は、本来、通行止めの区間のため、自己責任での行動となる。
- ネジレの滝への道は沢沿いで不安定、注意して歩行。
- 岩場が数ヶ所ある。
- 岩に積もった落ち葉で、滑りやすい箇所あり。
- 林道上部・登山道は、携帯電話の圏外。
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