秋の河原に咲く、薄紫色のカワラノギク。
絶滅危惧種に指定され、多摩川や相模川など、一部の河川のみの自生。
東京都・羽村市には、希少な自生地があります。
目次
河原に咲く野菊、カワラノギクを訪ねて
カワラノギクとは?
カワラノギクは、関東地方・静岡の河原に自生する、野菊です。
川は、水の流れが変わったり、氾濫を繰り返します。その過程で、河原が生まれます。
カワラノギクは、適度に氾濫する河原に自生する植物。
護岸工事や治水対策で洪水が減り、カワラノギクはほぼ絶滅しました。
環境省では、カワラノギクを絶滅危惧II類に指定。絶滅の危機に瀕しています。
多摩川では、羽村・福生・青梅などでカワラノギクの自生地が現存。帰化植物の除去など、地元・ボランティアの、保護活動の賜物といえます。
例年、10月下旬から11月上旬が見頃です。
羽村・カワラノギク自生地を訪ねる
JR青梅線・羽村駅西口から、羽村の堰方面へ向かいます。途中、観光案内所があるので、情報を仕入れると良いでしょう。
羽村のゆるキャラ・はむりんは、チューリップ?
羽村には、東京最大級のチューリップ畑があるんですね。
観光案内所の横で、カワラノギクを栽培。予習にピッタリです。
多摩川から、玉川上水を取水する、羽村の堰。玉川上水を造った、玉川兄弟の像があります。
兄弟の足元にネコ。野良じゃなさそうですね。
玉川上水の取水堰から、上流へ向かいます。
土手の遊歩道を歩きます。
この土手は桜の名所。春は壮観ですよ!
土手を500mほど歩くと、野球場のある「宮の下運動公園」に到着。
公園と多摩川の間に、カワラノギクの自生地があります。
運動場奥の河原側に、ノボリの目印近くに、河原へ下る細い道があります。
道は明瞭ではなく、まさに、いばらの道。距離は短いですが、足元のしっかりした靴と、軍手があると良いでしょう。
なお、雨の後など、増水時は大変危険です。近寄らないように。
岸の向こうは、里山。
藪の道を抜ければ… カワラノギク咲く、河原に到着します!
幻のカワラノギク咲く河原
カワラノギクは、丸石の河原を好みます。
独特の茎が印象的です。
背丈は50cmくらいでしょうか。株によって茎の色が違うのは、二年草だから?
薄紫色の美しい野菊。
株によっては、白い花もあります。
多少開花の時期が違うのが、蕾の花もあります。
近寄ってみると… キク科らしく、真ん中に小さい花(筒状花)が密集し、外側には花びら(舌状花)があります。
たくさんの花が同居しているような、マンションみたいな感じですね。
ススキやエノコログサも、秋の風情に。
日本の原風景のような河原です。
里山に囲まれた、カワラノギク自生地、晴れた秋の日にでもいかがですか?
公園近くの水田は、春は関東最大級のチューリップ畑です。是非どうぞ。
インフォメーション
アクセス
JR青梅線・羽村駅より、徒歩20分
宮ノ下運動公園近く
問い合わせ先
●羽村市観光協会
Webサイト… http://hamura-kankou.org
電話… 042-555-9667