日の出町と青梅市を貫く、梅ヶ谷トンネルが開通。
つるつる温泉など、日の出町・大久野エリアの最寄り駅が青梅・日向和田に。
トンネルで、御岳山・日の出山登山のプランがグッと広がります。
今回は、青梅・即清寺から日の出山、白岩の滝を経て、トンネル経由で周遊できます。
目次
トンネルで変わる、御岳・日の出山登山
日の出町と青梅を貫く、梅ヶ谷トンネル
2024年3月16日、日の出町・大久野と青梅・梅郷を結ぶ、梅ヶ谷(うめがた)トンネルが開通しました。
日の出山の下山後のお楽しみ、つるつる温泉の最寄り駅が、青梅市・日向和田に。
館内のレストランも人気です。
つるつる温泉と日向和田駅は約5.6km、徒歩でも1時間30分程度。健脚な登山者ならば無理のない距離でしょうか。
また、青梅側・トンネル最寄りのバス停「稲荷神社前」までは4.7kmです。
JR青梅駅行バスのバスが1時間に2〜3本程度あります。
グループ登山ならば、JR青梅駅までタクシーを使うのも手ですね。
梅ヶ谷トンネルのメリット
これからは、御岳山・日の出山登山で、つるつる温泉側へ下って周遊できます。
そのメリットは…
- つるつる温泉登山口・白岩の滝登山口の最寄り駅が青梅線
- 青梅側の駐車場を使えば、マイカー登山も可能
- 列車本数の多いJR青梅線が利用可能
- 青梅駅からは、新宿・東京駅へ乗り換え無し
- 2025年度からは、普通グリーン車でラクラク登山
- バスを使わない「駅からハイキング」も可能
新しいだけあり、トンネル内は明るく、広めの歩道もあります。
歩きでも安心、むしろ、風雨が防げるので普通の道路より安全です!
出来れば、青梅〜つるつる温泉間に、定期バスがあれば良いのですが… 今後に期待しましょう。
青梅・即清寺から、日の出山・トンネル周遊登山
即清寺から愛宕神社奥社を経て、日の出山へ
梅ヶ谷トンネルを利用し、青梅・即清寺から日の出山・周遊登山をしました。
即清寺の最寄り駅は、JR青梅線・二俣尾駅です。
駅から青梅街道を東へ150mほど進み右折。奥多摩橋を渡り、吉野街道を左折します。
吉野街道を700mほど進むと、即清寺に到着。
マイカー登山なら、即清寺の東には「吉野園地駐車場」があります。
トイレも完備、20台の駐車スペースは、無料で利用可能です。
即清寺の境内へ進みます。真言宗の寺院で、裏山に「四国八十八ヵ所」があります。
即清寺の八十八ヶ所巡りについては、上記をどうぞ。
本堂・奥の「八十八ヶ所巡り」入口から、日の出山へ登ります。
少し登ると、青梅丘陵が見渡せます。
付近はカタクリの自生地。春になると、山の斜面に咲き誇ります。
少々登ると、吉野園地休憩所に到着。
しばらく「八十八ヶ所」に沿って登ります。意外と急登で、お遍路さんも大変ですね。
「八十八番」が終わり、ちょっと登ると「幸せの鐘・展望台」分岐。展望台はすぐ近く、せっかくなので寄り道しましょう。
お遍路さんなのに、チャペルみたいな「幸せの鐘」。登山の無事を祈って鳴らしましょう。
都内まで見渡せる大展望。
ここは、初日の出・夜景の知る人ぞ知るスポットです。スカイツリーも見えますよ!
詳細は幸せの鐘の初日の出をどうぞ。
分岐まで戻り、奥の院を目指して急登を登ります。
「幸せの鐘」から標高差120mほどで「愛宕神社・奥の院」に到着。
里社は、青梅市・柚木町のツツジで有名な神社です。平安時代の創建、即清寺が別当寺となります。
山中の「奥の院」というと… 簡素な祠などを想像しますが…
拝殿の後ろに本殿もある、立派に造りです。
それもそのはず、1878年まではここが本社で、利便性を図るため里社を創建したのだとか。
奥の院からは、しばらく緩やかな道。三室山の急登となり、巻き道を進むと、吉野梅郷からの道と合流します。ここから先は、人も多くなります。
稜線を西へ進みます。平坦な巻き道もあり、体力に応じてどうぞ。
梅野木峠の林道を渡ると、巨大な電波塔が。青梅の町からもよく見えます。
緩やかな道から、日の出山の急登へ。標高差200mほど、最後の踏ん張りどころです。
日の出山から、白岩の滝へ
標高902m・日の出山頂に到着。
展望の利く山ですが… 春霞でぼんやりした光景です。花粉でモヤっていたら、嫌だな…
御嶽神社の社殿も見えます。奥には、雪を被った鷹ノ巣山も望まれます。
日陰には残雪。里では、カタクリも咲いていたのに。
山頂から、「つるつる温泉・金比羅尾根」方面へ下ります。
頂上直下はやや急な下り、慎重に歩きます。
途中、大岳山の展望。山頂より凜々しい姿ですね。
つるつる温泉との分岐。「白岩の滝」方面へ右折します。
つるつる温泉方面への道は、軍畑から築瀬尾根を辿り、センブリ咲く日の出山へをどうぞ。
緩やかな尾根道を漫歩します。
麻王山直下の分岐。左折し「白岩の滝」方面へ進みます。
手入れの良い登山道。時折、桟道もあります。
広葉樹林越しに、遠くの山々。
急登を下ると林道に出ます。「麻王平」と呼ばれ、日の出山も見えます。
麻生平から、沢沿いの急坂となります。
枯沢から、いつしか水が滴る沢に。タルクボ沢の源流です。平井川、多摩川を経て、東京湾へ注ぐ最初の一滴。
岩なのか、巨大な石なのか? ダイナミックな沢が続きます。
小さな滝が続きます。
白岩の滝は、3つの滝から成ります。まずは上部の滝。落差約15mです。
真ん中の滝は、落差12m。落差の割には迫力があります。
よく整備された道ですが…
沢沿いのつづら折り、慎重に歩きます。
白岩の滝・下部。幅の広い滝です。
白岩の滝から、梅ヶ谷トンネルを経て青梅へ
白岩の滝から先は、道は穏やかとなりますが、小さな滝が連続します。
いつしか登山道から、林道となります。
沢沿いの岩場には、ハナネコノメも。3月中旬から4月上旬にかけてが見頃です。
林道を下ると、都道184号線に出ます。
つるつる温泉に寄るなら左折しますが、今回は省略し右折します。
10分少々歩くと、出来たての道路案内が出現。
梅ヶ谷トンネル入口に到着。
自動車等は40km制限、自転車は歩道を通行します。
梅ヶ谷トンネルは、東京都が整備した長さ1,333m、総工費102億円のトンネル。
1歩60cmならば、1歩あたり450万円ですか。
人間にとっては小さな一歩だが、都民にとっては多額な一歩?
広い専用歩道で、徒歩でも快適です。トンネル内で青梅市に入ります。
20分ほどで青梅側の入口に到着します。
トンネルを出たら左折し、1kmほど下ると吉野街道「梅ヶ谷峠入口」です。
列車ならば、最寄りはJR青梅線・日向和田駅。トンネルから最短2.2kmです。
バスでJR青梅駅へ出るならば、吉野街道を右折すると、都営バス「稲荷神社前」バス停が最寄りです。トンネルから約1kmです。
即清寺近くの「吉野園地駐車場」までは、歩いて2.5km程度。疲れているならば、「稲荷神社前」→「即清寺」までバスを使うのも良いでしょう。
つるつる温泉に入りそびれた方。車で便利な亀の井ホテル青梅では
11:30~16:00(15:00受付終了)・18:00~21:00(20:00受付終了)
の間、日帰り入浴が楽しめます。何なら、一泊してノンビリ過ごすのも贅沢ですね!
JR青梅線・河辺駅前の梅の湯も良いですよ。23:00まで営業しています。
併設のレストランは、菅野製麺所の麺を使用した本格派です!
インフォメーション
登山マップ
JR青梅線・二俣尾駅 …〈25分〉… 即清寺…〈1時間25分〉 … 幸せの鐘…〈30分〉… 愛宕神社・奥の院 …〈20分〉… 三室山・分岐 …〈40分〉… 梅野木峠 …〈1時間〉… 日の出山 …〈40分〉… 麻生山分岐 …〈1時間〉… 白岩の滝 …〈1時間〉… 梅ヶ谷トンネル…〈20分〉… トンネル出口 …〈35分〉… 日向和田駅
ー計7時間55分ー
コースの状況など
- 即清寺から三室山はややマイナーなルートながら、整備されている。
- コンビニは、吉野街道・愛宕神社前にあり。
- トイレは、二俣尾駅前、吉野園地駐車場、日の出山直下、白岩の滝遊歩道、トンネル・日の出側近くの肝要の里、日向和田駅にある。
- コース上、携帯電話の通じない箇所あり。梅ヶ谷トンネル内も通話が困難だった。