青梅・上成木から表参道を往き、高水三山へ。
秋はセンブリ、キッコウハグマなど希少種も咲く花の名山です。
平安時代創建の青渭神社を経て、風情あふれる沢井の里へ下山。
花と歴史が織りなす山歩きを満喫できます。
静かな表参道から高水三山へ、秋の花を愛でる山旅
由緒ある上成木からの表参道
青梅・奥多摩エリアではメジャーなハイキングコースの高水三山。
軍畑駅から歩くコースが一般的ですが、表参道は上成木からのルートです。

JR青梅線・東青梅駅から、都バスで上成木へ。
バス停は、都バス最高地点で標高約300mです。
1日に4便と数が少なく、登山で利用する場合は朝7時台のバスに乗るのが最適です。

登山口付近の常福院・本坊を参拝。
高水山頂付近の常福院の里堂にあたります。

登山のウォーミングアップを兼ねて、バス停から5分ほどの白糸の滝へ寄るのも良いでしょう。

バス停近くの「成木の家」。成木エリアのアウトドア拠点です。
土日祝日は室内も開放、平日も庭先のベンチなどは利用可能。
身支度を整えて、高水山を目指します。

「成木の家」西側の沢沿いの林道を進みます。

地図には載っていない、小さな滝もある道。

「成木の家」から300mほど進み、左折。
鳥居のある参道を登ります。

参道らしく、「〇合目」の道標もあります。
新旧の道標が入り混じり、整合性がない箇所もありますが、目安にはなるでしょう。

初っ端から、やや急登。振り返ると対岸の山々が見渡せます。

急登から、やや勾配の緩い道へ。秋の木漏れ日の中、参道を往きます。

林道を横切ります。
高水山への登りの約3分の1の標高を稼ぎました。

5合目に到着。

人も疎らな静かな登山道ですが、歩きやすい道です。

針葉樹が多いものの、広葉樹も分布。11月後半ならば紅葉も期待できますね。

路傍には石の祠。里と山を繋ぐ参道らしい趣きです。

急坂を登りきると、水場が現れます。
冷たすぎず、まろやかな味わいの水ですが、自己責任でどうぞ。

水場からひと登りし、再び林道を横断。
山頂直下の常福院ももうすぐです。
常福院から高水山へ

林道から100mほど進むと、常福院への分岐に到着。

石段を登り山門をくぐります。

山門正面の不動堂。

常福院は度重なる火事に見舞われ、歴史の全容は不明。
今の不動堂は、1822年に再建されました。

常福院は真言宗の寺院。
創建は9世紀、空海の弟子・円珍によるものともいわれています。
9世紀といえば、真言宗の総本山・高野山の創建から間もなく!
長い歴史を誇ります。

不動堂に祀られる「開運守護の剣」。

不動堂の彫刻。かなり凝った彫刻で、一見の価値があります。
花祭り(4月8日)前後には、古式獅子舞も披露されます。
真剣を使った迫力ある獅子舞です。
常福院の裏手から高水山に登ります。
なお、常福院の裏手にはコース唯一のトイレもあります。

途中、大岳山の展望が楽しめます。

大岳山の手前には、御岳山の山上集落も!

陽だまりの尾根を漫歩します。

標高759mの高水山に到着。ベンチもあり、昼食するのも良いでしょう。
岩茸石山を経て、惣岳山へ

高水山から西へ。

マムシグサの赤い実。一見、美味しそうですが有毒植物なのでご注意を。

岩茸石山(いわたけいしやま)への道は、山頂直下を除くと比較的緩やか。まさに稜線漫歩ですね。

標高793mの岩茸石山に到着。今回の山旅の最高地点です。

どっしりとした川苔山の右後ろには蕎麦粒山。
さらに右には奥武蔵の山々が連なります。

岩茸石山から南西へ下り、惣岳山を目指します。

723m峰付近の巻き道からは、都心方面も望めます。

横田基地の滑走路、西武ドーム、東京スカイツリーも!
西武ドーム手前の建物はデータセンター、IT時代というかAI時代的な光景です。

惣岳山手前の岩場。迷わないよう注意しながら、登ります。

コウヤボウキの花が、そこかそこに。

再び展望が開け、筑波山も望めます。
飯能の街並みも意外と近くに見えます。

惣岳山頂に到着。
山頂には、青渭(あおい)神社が鎮座しています。
やや朽ちた雰囲気ですが…
平安時代の「延喜式神名帳」にも記載された由緒ある神社です。

延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)は、927年(延長5年)、当時の朝廷が編さんした神社一覧。多摩地方には8座あります。
惣岳山から、青渭神社里宮へ

山頂から南へ5分ほど下ると真名井ノ井戸(まないのいど)に。
古事記にも記された「神聖なる井戸」が由来ですが…
今でも少し湧いていますが、濁っていて飲める水質ではなさそう。

南斜面の道。
釣瓶落としの秋は、斜光線を浴びつつ、里へ下ります。

御嶽駅・沢井駅方面の分岐に到着。
今回は沢井駅方面へ下り、青渭神社・里宮を参拝します。

明治時代、1910年発行の地形図では御岳へ下る道はなく、沢井方面への道が旧参道です。
現在はマイナールートですが、こちらの方が歴史があるのかも?

分岐から急登を下り切ると舗装道路に到着。左折して里へ下ります。

舗装道路を300mほど下ると、青渭神社の里宮に到着。

手水舎の下が小さな池となっているのは、珍しいかも?

子連れの狛犬。
子犬はかなり下の方にいて、親離れを促しているのかも?

神社の下の分岐を左に進み、沢井駅へ向かいます。
鬱蒼とした山中の森から、南斜面の明るい里に出た解放感が心地よい!

青梅線沿いの道となり、「中風呂踏切」を渡ります。
青梅・奥多摩には「風呂」と付く地名が多いですが…
洞窟を指す「室(むろ)」が由来ともいわれています。
惣岳山で修験者が室で身を清めたのか、などと妄想してしまいますね。

JR青梅線・沢井駅に到着。無人駅ですが、宝塔風のモニュメントがあります。

高倉三山にはセンブリが自生。
東京・西多摩では絶滅危惧II類の貴重な植物です。

高水三山では広範囲で自生し、山全体では花期も長いのが特徴です。

高水三山はキッコウハグマも自生しています。

直径5mmほどの白い花で目立ちませんが、可憐な花です。
山麓から稜線まで所々に咲いているので、探しつつ散策するのも楽しいです。

センブリとキッコウハグマは生育環境が近いのか、運が良ければツーショットで撮れます!
青梅・奥多摩エリアの山では日の出山や青梅丘陵などでもセンブリの花が楽しめますよ。
インフォメーション
マップ
Map of the route “表参道から高水三山へ!センブリ、キッコウハグマ咲く秋の花名山”: 9,847 m, 837 m of climbing and 837 m of descent, elevation between 214 m and 789 m, time 08:56:13. It starts at 35.80766, 139.20789 and ends at 35.80129, 139.18259 (latitude, longitude).
上成木バス停 …〈1時間〉… 林道出合 …〈40分〉… 常福院・不動尊 …〈10分〉… 高水山 …
〈50分〉… 岩苔石山 …〈40分〉… 惣岳山 …〈1時間30分〉… JR御嶽駅
ー計4時間50分ー
コースの状況など
- 軍畑駅〜高水山は、標高差約520m。。
- 上成木バス停、常福院・不動堂裏、沢井駅にトイレあり。
- 上成木にはコンビニはない。東青梅駅周辺のコンビニで食料を調達するのが吉。
- 春や秋がベストシーズン。夏は熱中症対策、積雪時は北斜面の登りで、それなりの装備が必要。
- 岩苔石山からの下り、惣岳山登りの岩場は慎重に。
























