青梅宿、といえば「レトロ風・映画看板の町」というイメージでしょうか。
確かに、それも楽しいけれど、実は「本物のレトロ」も、そこかしこにあります。
そんな、ちょっと懐かしい風景を探しに、青梅の裏道を歩いてみませんか?
前編、後編と2回に分けて、お届けします。
目次
線路際には発見がある、青梅宿・裏道探索
勝沼公会堂の、西洋建築
![JR青梅線・東青梅〜青梅間の光景](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5025-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
青梅宿は、情緒あふれる宿場町。
近年では、「レトロ映画看板」で町興しをし、観光スポットとしても定着しました。
でも、街道筋から、ひとつ道を隔てたエリアが、奥深い。
噛めば噛むほど味が出る、「昆布みたいな街」が奇跡的に残っています。
今回は、そんな街をご紹介しましょう。
JR青梅線・東青梅駅から、線路の北側を並行する道を、西へ進みます。
ほどなく、右手に、まるで昔の小学校のような洋館、勝沼公会堂が現れます。
![青梅市、勝沼公会堂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5044-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
この洋館は、現役の公会堂。
1939年(昭和14年)に、建てられました。
凝った装飾はありませんが、清楚な趣きがあります。
特記すべきは、その保存状態の良さ。
80年以上使用されているのに、コンディションが素晴らしいですね。
![](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5042-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
看板の上や、入り口側面には、六角形のデザインが取り入られています。
シンプルながら、アクセントになっています。
「公会堂」というと、劇場や公演のイメージがありますが、それは第二次世界大戦後の事。
戦前は、住民の集会所的な目的で造られました。
勝沼公会堂も、青梅大祭の「綱より式」などにも使われるなど、公民館的な性格です。
踏切を渡ると、そこはお寺だった 〜乗願寺
![青梅市・乗願寺](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5056-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
公会堂の隣には、お寺の石段が。
![](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5060-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
鎌倉時代創建の、乗願寺です。
![青梅市・乗願寺と踏切](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5058-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
乗願寺の参道は、青梅線の踏切があります。
ちなみに石段は、青梅で産出された石灰岩が、使われています。
一種の地産地消?
![青梅市・乗願寺の山門](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5069-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
石段を上り、山門をくぐります。
![青梅市・乗願寺、本堂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5072-2020-10-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
本堂は、立派な瓦葺き。
![青梅市・乗願寺、本堂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5080-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
乗願寺は、この地域を支配していた三田氏ゆかりの寺です。
戦国時代に焼き討ちに遭うなど、苦難の歴史を辿ります。
![青梅市・乗願寺、本堂と青梅の町並み](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5102-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
お寺の裏手は、丘陵地帯。
檀家が多いのか、山の斜面に墓地があります。
墓地を登り、振り返ると東青梅の町並みが見渡せます。
![青梅市・乗願寺と、青梅線](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5092-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
時折、踏切の警告音が鳴り、列車が通過します。
絶景ではないけれど、微笑ましい景色。
小さな裏山を、探検する
裏手の山は、程なく稜線にたどり着きます。
山門から、せいぜい35mほどの標高差ですが…
この稜線、荒川水系(霞川)と多摩川の、ふたつの一級河川の分水嶺なんですよ。
5分もあれば登れるけれど、中々充実した山登り?
![青梅市・乗願寺裏の林](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5105-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
裏山は、規模は小さいものの、鬱蒼とした林が広がります。
![青梅市・勝沼の橋](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/11/DSC5112-2020-10.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
お寺へ戻り、西へ向かいます。
1つ目の交差点を右に曲がると、勝沼神社の前に出ます。
勝沼神社は、後編で紹介します。
この道は、規模は小さいながらも峠道です。
荒川と多摩川の分水嶺の、峠道。 ←しつこいな(笑)
面白いことに、切通しになっていて、稜線に橋が掛かっています。
なんか、良いですよね、この辺の道。
子供に戻って、かくれんぼしたら面白いでしょうね。
青梅の子供が羨ましい。
実は、お寺の森から直接下れるのですが、私有地みたいなので、一応、自重。
でも子供なら、遊び回るのでしょうね。
次回は、後編として、青梅駅までノンビリ歩きます。
インフォメーション
トレッキングマップ
JR青梅線・東青梅駅 …〈8分〉… 勝沼公会堂 …〈2分〉… 乗願寺…〈6分〉 … 勝沼神社 …〈8分〉… 宗徳寺…〈9分〉…JR青梅線・青梅駅
ー計33分ー
問い合わせ先
●乗願寺
住所… 東京都青梅市勝沼3-114
電話… 0428-22-2267
●勝沼公会堂
住所… 東京都青梅市勝沼3-111
●青梅市観光協会
https://www.omekanko.gr.jp