羽村・チューリップ畑近くの、踊子草公園。
秋は彼岸花が咲き誇ります。
併せて、段丘に点在する神社仏閣を散策。
長閑な「はけの道」が楽しめます。
河岸段丘の神社仏閣と、彼岸花を巡る小旅
春はオドリコソウ、秋は彼岸花咲く公園

東京都西部に位置する、羽村市。多摩川流域の、自然豊かな町です。
玉川上水を取水する「羽村の堰」より上流は、段丘の多い高低差のある情緒ある地形。
今回は、彼岸花咲く踊子草公園と、段丘沿いの神社仏閣を巡ります。

起点は、JR青梅線・羽村駅西口。瓦屋根の駅舎が印象的です。
駅近くから北西方向に伸びる「一中通り」を往きます。
奥多摩街道を渡り、段丘の坂道を下り、根がらみ前水田を目指します。
春は東京最大級のチューリップ畑となる、根がらみ前水田。

秋は長閑な田園風景です。

踊子草公園は、根がらみ前水田北側。道を挟んだすぐ隣にあります。

児童公園を兼ねつつ、園内には小さな林も。

知る人ぞ知る彼岸花の名所、訪れる人もまばらです。

林の小径を散策。小さな公園ながら、中々、見応えはあります。
公園の由来となったオドリコソウは、4月上旬から5月にかけて咲きます。
オドリコソウの詳細は東京のオランダ?羽村のチューリップ畑と、踊子草公園をどうぞ。
なお、踊子草公園・北西の阿蘇神社の参道も彼岸花の名所です。
時間が許せば、散策すると楽しいでしょう。
詳しくは多摩川沿いの参道に彼岸花、羽村の武蔵阿蘇神社へをどうぞ。
段丘の禅寺を巡る

国土地理院・電子国土より引用・加工
この付近は、多摩川に沿って、河岸段丘が連なります。青梅線が走る武蔵野台地から、2〜3段の高低があります。
崖からは清水も湧き出る「ハケ」が点在します。

せっかくなので、付近のお寺を散策しましょう。
まずは、踊子草公園・北西の一峰院。公園から歩いて2〜3分です。

山門と鐘撞き堂を兼ねた、鐘楼門が特徴の禅寺です。

境内には、小さな湧き水の池。段丘地帯ならではのお寺です。

湧き出た清水が境内を流れます。沢近くの苔が見事です。

一峰院・踊子草公園から南東へ。段丘の坂道を往き、禅福寺へと歩きます。

坂の名は「雨乞坂」。古びた案内版がありますが、なんと市制以前の「羽村町」時代。
30年以上前の年代物です。

坂を上り、しばらく進むと、禅福寺。鎌倉時代創建の禅寺です。
羽村・青梅などの西多摩は、鎌倉仏教の流れを汲む、禅寺が数多くあります。

文化財に指定された、禅福寺の山門。創建時の室町時代中期の建築物といわれます。

禅福寺の境内は、段丘の2段目。

近くは断崖ですが、境内はほぼ平らなのが面白いですね。

段丘の道を南東へ。どことなく長閑な良い道です。

緩やかな下り道を往くと、羽村の堰に到着。
玉川上水の取水口で、江戸の町へ水を供給しました。
玉川上水の詳細は羽村の堰から拝島へ、玉川上水・上流を散策をどうぞ。

羽村の堰から、羽村駅方面へ進みます。中里介山のお墓もある、禅林寺に到着。
境内には湧き水もある、戦国時代創建の古刹です。
禅林寺の詳細は「大菩薩峠」中里介山ゆかりの羽村・禅林寺〜羽村市郷土博物館を散策をどうぞ。

禅林寺から坂道を登ると、羽東稲荷神社に到着。

近代的な社殿の神社です。

元々、羽東稲荷神社は、禅林寺の南西にありました。

本殿は、羽村市指定有形文化財に指定。

明治時代に移転し、1990年に大改築しました。

拝殿前には、狛犬とキツネ様。両方、祀られているのは珍しいかも?

参拝を終えたら、羽村駅へ戻ります。新奥多摩街道(都道29号)を渡り、北へ5分ほど歩けば駅に到着します。
インフォメーション
マップ
JR羽村駅 …〈25分〉… 踊子草公園・一峰院 …〈5分〉… 禅福寺 …〈5分〉… 羽村の堰 …〈5分〉… 禅林寺 …〈5分〉… 羽東稲荷神社 …〈5分〉…JR東青梅駅
ー計50分ー