雪積もる御岳山を歩く、冬景色の、ロックガーデンと御嶽神社

新緑の春、錦織の秋も良いけれど、冬の山歩きもまた格別です。
でも、冬の山に登るのは大変…
でも、ケーブルカーで登れる御岳山ならば、比較的安全に雪山を楽しめます。
ロックガーデンと御嶽神社を巡る、冬の山旅をご紹介します。

雪景色を楽しむ、冬の御岳山

ケーブルカーで雲海テラス、スカイツリーが雲に浮かぶ!

標高929mの、青梅・御岳山。
平地で雪が降れば、山の上ではかなりの雪が積もります。

青梅市・御岳山ケーブルカーの雪景色

JR青梅線・御嶽駅からバスで、ケーブルカーを乗り継ぎます。
ケーブルカーがグングンと登ると、次第に雪が深まるのが分かります。

ケーブルカーの山頂駅は、別世界。
歩かずとも、冬山へたどり着けます。
歩くのが心配なら、ここへ行くだけでも楽しめます。

青梅市・御岳山から、雲海とスカイツリー
雲海に浮かぶスカイツリー

ケーブルカーのすぐ横の御岳平からは、都心方面の展望が…
この日は、雲海にスカイツリーが浮かんでいます!
北海道・トマムの星野リゾートではないけれど、まさに「雲海テラス」ですね。

北東方面には、約100km彼方の筑波山も。
この展望台と筑波山は、ほぼ同じ高さですが、なんだかずっと、筑波山が高い感じで見えますね。

ロックガーデンで、冬の渓谷を歩く

御嶽神社・参道

展望を満喫したら、御嶽神社方面へ。
神社の参道は、降雪直後でない限り、除雪しています。
とはいえ、朝夕や日陰はアイスバーンで、滑りやすくなることも…

御岳山の宿坊も多く、人が住んでいます。
麓の学校へ通う女学生は、制服のスカートと普段履きの靴で、冬山を平然と歩いています。
寒くないのか、滑らないのか、摩訶不思議…
マネしないほうが、身のためです(笑)
彼女らは、現代とはいえ、山で生まれ山で育った、いわば仙人。
普通の人は、防寒具はもちろん、念の為、チェーンスパイクや軽アイゼンを、持っていったほうが良いでしょう。

青梅市・御岳山の雪と落ち葉
ロウバイの蕾

参道には、ロウバイの蕾も。
里では満開でも、山はひと月ほど遅いですね。

モミジが冬の風で、雪に散ります。

長尾平付近からの展望

途中、長尾平を寄り道し、展望を楽しむのも良いでしょう。
鍋割山や大岳山方面も、見えます。

青梅市・御岳山の冬の広葉樹林

ロックガーデンに近づくにつれ、広葉樹林が増えます。
青い空と枯れ木そして雪、晴れていれば、気分爽快な道です。

青梅市・御岳山の、雪の沢

ロックガーデンへ流れる、上流の橋を渡ります。
降雪翌日ですが、暖かいのか、もう雪が緩くなっていますね。

ケーブルカー駅からロックガーデンへは、周遊コースが採れます。
通常、時計回りで歩くことが多いのですが、積雪時は反時計回りのほうが良いかも。
というのも、ロックガーデンは、沢沿いの道。
状況によっては歩けず、引き返すことになります。
反時計回りだと、アプローチが短く、引き返すのが安全で楽だからです。

綾広の滝

大岳山方面への分岐から、ロックガーデンへ下ります。
アイスバーンならば、迷わず軽アイゼンを装着しましょう。
下りきると、綾広の滝です。

夏の綾広の滝

夏に比べると、随分水量が少ないですね。
細い分、優雅ですが、迫力度は夏ですね。
水量が少ないせいか、ここより500mほど標高の低い払沢の滝が氷爆となるのに、凍る気配はないです。

青梅市・御岳山ロックガーデンの冬

綾広の滝から、ロックガーデンを下ります。
緩い下り道ですが、沢筋なので気をつけて。
飛び石で沢を渡る際、滑ると悲惨ですし。

青梅市・御岳山ロックガーデンの、雪と苔

ロックガーデン名物の、美しい苔にも雪が積もります。

青梅市・御岳山ロックガーデンの、雪と落ち葉

雪面に舞い落ちる、葉も美しい。
もうひと降りすると、雪に閉ざされるのでしょう。

青梅市・御岳山・ロックガーデンの林

上を見上げれば、味わいある枯れ木。

青梅市・御岳山ロックガーデンの、沢

下を覗けば、眩い沢の輝き。

青梅市・御岳山の天狗岩
天狗岩

沢から離れひと登りすると、天狗岩に到着。
ここは、七代の滝方面への、分岐ですが…

七代の滝への道

この道は急坂で、冬はそれなりに危険です。
登山経験が浅いなど、自信が無ければ、直接、御嶽神社方面へ向かったほうが無難です。

今回は、滝へ寄ってみます。
鉄製の階段を下り、七代の滝へ。
階段の手すりは、冷たく濡れているので、防水グローブをはめると安全です。

青梅市・御岳山の冬の七尾の滝
七代の滝

七代の滝は、冬でも、比較的水量がありますね。
落差はさほどありませんが、優雅な滝です。

青梅市・御岳山の、七代の滝への道

滝から、御嶽神社方面へ戻ります。
中々の急登。
逆回りの時は、滑りやすい下りですので、気をつけて。

雪の御嶽神社

御嶽神社

長尾平分岐を経て、御嶽神社へ向かいます。
降雪翌日ですが、雪かきもされ、参拝できました。
朝方参道に、神社の方が除雪し、融雪剤(塩化カルシウム)を撒いていました。
山の神社は大変ですね…

狛犬様も雪が。
ニホンオオカミをかたどった「おいぬさま」だから、寒さには強いはず?

神社から、ケーブルカー駅へ。
寒ければ、途中茶店で、温かいお汁粉や甘酒など頂くのも良いですね。

雪が積もる前ならば、氷華(シモバシラ)も見られますよ。

降雪量が多いと、ケーブルカーが運休することも。歩いて登ると、まさに冬山でした。

宿坊に泊まり、日の出を楽しむのも良いですね。

レンゲショウマをはじめ、花の季節も再訪したいものです。

インフォメーション

アクセス

鉄道・バス
JR青梅線・御嶽駅より、西東京バスにて「ケーブル下」バス停下車
御岳登山鉄道ケーブルカーにて「滝本」駅から「御岳山」駅下車
自動車
ケーブルカー「滝本駅」近くに駐車場有り(1日1,500円)

登山地図

電⼦地形図(国⼟地理院)を加⼯して作成

ケーブルカー御岳山駅 …〈30分〉… 長尾平…〈40分〉
… 綾広の滝 …〈30分〉… 天狗岩 …〈15分〉… 七代の滝 …〈35分〉… 御嶽神社 …〈30分〉… ケーブルカー御岳山駅
ー計3時間ー

コースの状況など

  • 冬は凍結に注意、軽アイゼン、ストックを用意すること
  • 防寒具、防水性の高い手袋、スパッツ必須
  • 七代の滝方面の上り下りは、慎重に

問い合わせ先

●西東京バス
http://www.nisitokyobus.co.jp/rosen/pocket.html
●御岳登山鉄道(ケーブルカー)
https://www.mitaketozan.co.jp/
●武蔵御嶽神社
http://musashimitakejinja.jp/
●御岳ビジターセンター
https://www.ces-net.jp/mitakevc/index.html
●青梅市観光協会
https://www.omekanko.gr.jp/

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