ツツジの名所として誉れ高い、塩船観音寺。
知る人ぞ知るツツジの名所、薬王寺。
ふたつの寺を結ぶ丘陵に、散策路があります。
春の季節は野草も美しい、山の辺の路を歩いてみました。
目次
ふたつの古刹をめぐる、丘陵歩き
山の寺だからこその、ツツジ園
![青梅市、塩船観音寺](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8121-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
青梅市・塩船観音寺は、ツツジで名高いお寺。
塩船観音寺については、こちらで詳しく紹介しています。
![青梅市、薬王寺](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC9804-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
その東には、少々マイナーですが、やはりツツジの見事な、薬王寺があります。
ふたつのお寺に共通するのは、谷間の地形を活かしたツツジ園であること。
低木のツツジは、谷でも開け、陽当りが良い境内なのも特徴です。
塩船観音寺から丘陵を辿ると、薬王寺の山号でもある七国山へ行けます。
塩船観音寺を起点に、東京では貴重な里山を歩き、ツツジの名寺を結んでみましょう。
塩船観音寺から、笹仁田峠へ
![青梅市、塩船観音寺の塩船平和観音立像](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8179-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
JR青梅線・東青梅駅から塩船観音寺まで、徒歩で約40分。
ツツジの季節は入山料を納め、境内へ。
境内の茶屋で、名物の観音団子で腹ごしらえするのも良いでしょう。
本堂で参拝し、ツツジ園を塩船平和観音立像のある見晴らし台へ登ります。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの新緑](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8553-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
観音立像の後ろ左手から境内を出て、尾根道を歩きます。
新緑も眩しい、ゴキゲンな雰囲気。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの新緑とツツジ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8580-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
霞丘陵ハイキングコースとして整備された道は、快適です。
しばらく、なだらかな散策路が続きます。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの新緑とツツジ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8600-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
里山のヤマツツジ。
園芸種とはまた、違った美しさですね。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのマムシグサ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8635-2021-04-1.jpg?resize=684%2C1024&ssl=1)
林床には、ちょっと変わった形の花、マムシグサも咲いています。
サトイモ科・テンナンショウの仲間は似た花が多く、見分けが付きにくい…
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのクサイチゴの花](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8642-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのヘビイチゴの花](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8733-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのカキドオシ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8660-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのジシバリ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8697-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
足元には、色とりどりの野草が。
地味な花たちですが、よく見ると愛嬌があります。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのモミジの新緑](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8625-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
モミジの新緑も、キレイな森。
秋に訪れれば、錦に染まるのでしょう。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコース](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8678-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
雑木林の、ほぼ平坦な道が続きます。
道を進むと林道に突き当り、右折し150mほど進むと、左手にゲートのある舗装道路が。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの立正佼成会・桜並木の新緑](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8763-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
山中にしては広い桜並木遊歩道ですが、車も通らず快適です。
桜並木の続く美しい道で、開花時期は見事のひと言につきます。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのチゴユリ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8791-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
よく見ると、路傍にチゴユリが、たくさん咲いています。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのカントウタンポポ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8799-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
タンポポも多いですが、総包片(花の付け根の部分)が反り返っていないので、日本古来のタンポポでしょうか。
街中では、外来種のセイヨウタンポポに駆逐されましたが…
この付近は日本のタンポポが主流、ちょっと嬉しいですね。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのウラシマソウ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8807-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
ウラシマソウも咲いています。
左の茎の上には葉がある、不思議な形の草です。
サトイモ科は、摩訶不思議なモノが多い…
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの新緑](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8833-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
この付近は、新緑も美しい。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの新緑](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8846-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
上を見上げると、春の日差しで、若葉が輝いています。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースのスミレ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8907-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
桜並木の平坦な道からゲートを出て下ると、笹仁田峠。
道端にスミレの花も多く、飽きません。
![青梅市・霞丘陵ハイキングコースの笹仁田峠の道標](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC8921-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
笹仁田峠から七国広場を経て、薬王寺へ
峠で車道を渡り右折、ほんの少し歩くと「岩蔵温泉 七国峠」と書かれた道標があります。
道標に従い、山道を登ります。
![青梅市・七国峠ハイキングコースの七国広場の道標](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC7765-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
しばらく、杉林を山道を登ると、林道が通る開けた場所の、七国広場に到着。
![青梅市・七国峠ハイキングコースの七国広場から、七国見晴台への道](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC7763-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
分かりづらいのですが…
広場の裏手から、見晴台へ通じる道があります。
展望台はすぐ近く、せっかくなので、登ってみましょう。
![](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2023/02/DSC7748-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
七国見晴台からは、大岳山が望まれます。
七国広場から南南東方向の林道を進み、薬王寺へ向かいます。
![青梅市・七国広場周辺の林道から薬王寺への分岐](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC7782-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
軽自動車が一台通れるか、みたいな林道をしばらく歩くと、左手に緩い登りの山道があります。
![青梅市・七国峠から薬王寺への山道の森](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC7710-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
山道へ道をとり、杉林を歩きます。
![青梅市・薬王寺・不動堂](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC7785-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
なだらかな道を往くと、薬王寺・不動堂の脇に出ます。
ここはもう、薬王寺の境内、少し歩くとツツジ園となります。
![青梅市・薬王寺の本堂とツツジ園](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC9621-2021-04.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
ツツジ園を下り、本堂へ。
薬王寺の詳細は、こちらをご覧ください。
薬王寺から、富士山百景・ボタン園を経て、小作駅へ
薬王寺から、徒歩15分ほどに、バス停もありますが…
余力があれば、小作駅までノンビリ歩くのも良いです。
薬王寺から南へ進むと、霞川に出ます。
川に沿って遊歩道が整備され、快適な散策が楽しめます。
ちなみに霞川は、天寧寺というお寺にある池が源流で、機会があればどうぞ。
![青梅市・霞川遊歩道からの富士山](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC0036-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
途中、「今寺天皇塚水田」近くで富士山が見えます。
一応「関東の富士見百景」ですが、宅地開発の進むエリア、現代的な建売住宅越しの富士山となります。
霞川に架かる五反田橋で左折、南下し、小作駅へ向かいます。
お腹が減ったら、絶品担々麺の、杉山がオススメ。
市外からもラーメン通が集まるお店ですが、駅からも遠く、意外と行きづらい場所。
今回は、すぐ近くを通るので、この機会に是非。
他には、タイ料理のプラーカポンも良いですよ。
この場所で、ここまで本格的なタイ料理は珍しいでしょう。
![青梅市・大井戸公園のボタン園](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC0051-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
途中、大井戸公園近くを通ります。
![青梅市・大井戸公園のボタン園](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/DSC0068-2021-04-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
ツツジの季節は、ボタンのキレイな公園、是非立ち寄ってください。
大井戸公園ですが、「まいまいず井戸」という螺旋状の巨大な井戸があります。
こちらも是非、見学を。
大井戸公園から、駅へ向かいます。
暑くてバテたなら、わかぐさ公園近くの、絶品ジェラート店「ポムジェラート」にでも立ち寄ってください。
美人姉妹の、手作りジェラートで、ひと息つけます。
南国料理のシエスタも、良いでしょう。
料理も良いけれど、シークァーサーや、パッションフルーツのジュースも絶品。
マッタリした、くつろげる感じのお店です。
大井戸公園から南へ進むと、青梅線にぶつかります。
左折し、線路際の道を歩けば、小作駅に到着します。
インフォメーション
マップ
![](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2021/04/820787fff65a99ea111e08f82536e8f3.jpg?resize=728%2C887&ssl=1)
JR青梅線・東青梅駅 …〈45分〉 … 塩船観音寺…〈20分〉… 塩船平和観音立像 …〈25分〉… 桜並木遊歩道入口 …〈25分〉… 笹仁田峠 〈20分〉… 七国広場 …〈30分〉… 薬王寺 …〈10分〉… 霞川遊歩道…〈25分〉… 五反田橋 〈30分〉… 大井戸公園 …〈30分〉… JR青梅線・小作駅
ー計4時間20分ー
※塩船観音寺までは、バスもあります。
JR青梅線・河辺駅より、西東京バス「小作駅東口」行にて「塩船観音入口」バス停下車10分
(2021年度は、4月28日〜5月6日の間、河辺駅より直通臨時バス有り)
コースの状況等
- 塩船観音寺と、笹仁田峠からの登り返し以外は、ほぼなだらかな道。
- コースの路面は、よく整備されている。
- 薬王寺への山道の分岐には道標がないので、注意。
- 七国広場〜薬王寺間は、道標が整備されていないので、地図は必須。
- トイレは、東青梅駅北口、塩船観音寺入口前の公園、塩船観音寺内、大井戸公園、わかぐさ公園、小作駅北口等にある。
- 東青梅駅〜塩船観音寺間には、駅周辺をのぞき、コンビニはない。
- 東青梅駅前(北口)に、マルフジ(食品スーパー)、駅北口から東方向にファミリーマートあり。
問い合わせ先
●塩船観音寺
Webサイト… http://www.shiofunekannonji.or.jp/
住所… 東京都青梅市塩船194
電話… 0428-22-6677
入山料… つつじまつりの期間中(4月中旬~5月上旬)のみ 300円
開園時間:8:00~17:00
●七国山 薬王寺
Webサイト… https://yakuohji.com
住所… 東京都青梅市今井1−2520
電話… 0428-31-3528