青梅市・根ヶ布の天寧寺。
平将門ゆかりの、歴史ある古刹です。
境内には、源流の湧き池を活かした庭園があります。
春には、梅も美しい美しい寺を、訪ねてみませんか?
目次
山里の寺の、源流の庭園を訪ねる
平将門が創建? 歴史ある古刹
青梅の市街地を抜け、里山のせまる集落。
山裾の古刹、天寧寺があります。
元々この地には、平将門が創建した、真言宗高峯寺がありました。
あの、平安時代の武士の、将門です。
一時は関東を席巻した将門、新皇と名乗ります。
朝廷と敵対、平将門の乱が勃発します。
その後、高峯寺は焼き討ちに遭い、廃寺。
時を経て、室町時代、この地の名主・三田氏宗(みた うじむね)が僧侶を招き、曹洞宗・天寧寺を創建しました。
三田氏宗は、将門の子孫と称しています。
天寧寺の山号が「梅華林高峯山」なのも、いわば将門をリスペクトしたのでしょう。
春は梅が華やかな、境内
JR青梅線・東青梅駅から、「天寧寺坂通り」を北へ。
お寺の名前の道です。
徒歩ならば20分弱、右手の総門をくぐります。
境内が広く、長めの参道です。
しばらく歩くと、左手に山門。
山門から、中雀門、そして法堂が見えます。
山門の左に多聞天、右に増長天の像があります。
山門をくぐると、中雀門。
春には、梅が美しいポイントです。
右手には、日本庭園の池。
飛び石で、池を渡れます。
左手には、国重要美術品の鐘楼。
中雀門をくぐり、いよいよ法堂へ。
法堂近くも、梅が美しいですね。
紅白華やかな梅が、境内を彩ります。
梅の他にも、ツバキも咲いていました。
手入れが良いのか、散り始めですが、美しいですね。
境内には、源流の湧き池の庭園が!
天寧寺には、霞川の源流、霞ヶ池があります。
境内を見渡しても、それらしき池はありません…
実は、法堂の裏手にあります。
お寺の方の承諾を得て、法堂へ上がり、見学します。
池へ向かう途中、なんと法堂の建物内に、石庭が!
凝った造りですね。
法堂の裏に出ると…
美しい日本庭園が、広がっています。
庭に降りて、池の畔へ。
水源の池です。
意外と広いですね。
この池を源流に、霞川、入間川、そして荒川に至り、遥か東京湾へ注ぎます。
地理マニア的には、荒川の支流なので、この池も一級河川ですよ。
将門の子孫の山城へ、プチハイキング
創建した三田氏宗の山城、勝沼城跡がすぐ近くにあります。
徒歩で訪れたならば、ここを通って、駅へ向かうのも良いでしょう。
山門まで戻り、向かいの墓地を登ります。
振り返ると、天寧寺が俯瞰ぎみで望まれます。
墓地を登り切ると、駐車場があります。
近くの雑木林が中々綺麗。
駐車場から、ゴルフ場の門の前を横切り、勝沼城跡へ向かいます。
山道ですが、軽自動車なら通れそうな、林道です。
緩やかな道を登ります。
辺りは杉林、花粉症の人は、完全防備で。
道を進むと、右手に城山配水場。
水道局の施設です。
この辺り一帯が、勝沼城です。
遊歩道を兼ねた、横堀などがあります。
付近には、絶滅危惧種のツルアリドオシが生育、花は初夏に咲きます。
舗装された道を下ると、あっけなく里に着きます。
このあたりも、鮮やかな梅が咲いていました。
左手に光明寺。
天寧寺の末寺として、1534年に霊隠宗源和尚が、開山しました。
天寧寺の末寺だから、というわけではないでしょうが、中々枝振りの良い梅が、咲いています。
春の小旅のフィナーレに、ふさわしいですね。
インフォメーション
ハイキングマップ
JR青梅線・東青梅駅 …〈20分〉… 天寧寺 …〈5分〉…ゴルフ場入口 …〈10分〉… 城山給水場…〈10分〉… 光明寺 …〈10分〉… JR青梅線・東青梅駅
ー計55分ー
コースの状況など
- 東青梅駅から天寧寺への道に、コンビニ2軒。
- 墓地内を歩く際は、それなりのマナーを。
- 城山給水場(勝沼城跡)付近は、危険ではないが道標がないので注意。
問い合わせ先
●天寧寺
住所… 東京都青梅市根ヶ布1-454
電話… 0428-22-3566