青梅市・梅郷の梅の公園。
かつて日本有数の梅郷でしたが… 梅に感染するウイルスで2014年に全山伐採。
2016年より再植栽が始まり、若木が育ち始めました。
展望の良い「再生の梅園」へ出かけてみませんか?
目次
梅だけでない! 再生の梅園を散策
伐採から10年、若木の育つ吉野梅郷
日本有数の梅園、青梅市・吉野梅郷。
都心から近く、春には多くの人で賑わう梅林が広がります。
2009年、吉野梅郷で、プラムポックスウイルスに感染した梅が発見されます。
バラ科の植物に感染するウイルスで、青梅市内ほぼ全域が防除区域に指定。
2014年、感染防止のため、吉野梅郷では全山、梅の木が伐採されました。
詳細は、青梅・吉野梅郷の復活と、梅かざりをめぐる物語をご覧ください。
それから10年後、2016年から再植栽された梅が、少しずつ大きくなり始めました。
かつての壮大さはまだまだですが… 毎年、大きく育つフレッシュな若木が楽しめます。
新宿から1時間30分、気軽に行ける吉野梅郷・梅の公園
新宿から1時間30分、JR青梅線・日向和田駅が、吉野梅郷の起点となります。
例年、2月中旬から3月中旬にかけてが、梅の見頃。開花に合わせて「吉野梅郷梅まつり」も開催されます。
吉野梅郷のメインスポットは、なんといっても「梅の公園」。4.5ヘクタールの里山に梅林が広がります。
日向和田駅から多摩川を渡り、徒歩15分ほどで到着します。
駐車場もありますが… 障害者優先駐車場のため、公共交通機関を利用するのがオススメです。
「公園」と名付けられていますが… 見晴らし台までは約60mの高低差。歩きやすい靴を履くのが吉でしょう。
「梅の公園」には、多種多様な梅を植栽。早咲きの梅も多く、2月中旬から春の彩りとなります。
梅の名前を看板で確認。右は青梅市のキャラクター「ゆめうめちゃん」です。
「梅の里の再生」を願って、青梅出身の篠原ともえさんがデザイン。タレントのイメージが強い篠原さんですが、文化学園大学短期大学部・服装学科を卒業した、正統派のファッションデザイナーでもあります。
ほのかに香る梅林を往きます。
路傍のスイセン。
園内の遊歩道を登ります。途中、見晴らしの良いポイントにベンチもあります。
休憩しつつ、マイペースで散策出来ますよ!
展望と梅林と野草と
公園の山を登り詰めると、見晴らし台に到着。微妙のポーズの違う「ゆめうめちゃん」がお出迎え。
吉野梅郷の魅力は、眼下に広がる絶景。他では中々味わえない、梅見でしょう。
付近には東屋もあり、休憩するのも良いでしょう。遠く、青梅丘陵の山並みが望めます。
時折、青梅線に列車の、のどかな汽笛も。何物にも代えがたい、開放感でしょう。
この光景を見るだけでも、行く価値あります!
梅香る、斜面を下ります。往年の梅林には及びませんが… 広い空に枝を広げる若き梅は、活力がみなぎります。
2月中旬ならば、ロウバイも楽しめます。雨上がりの朝、露をまとい輝いていました。
足下には、冬の妖精、フクジュソウ。梅の公園では例年、2月下旬まで咲きます。
正面口・右手、日本庭園の上に、セツブンソウの群落があります。
おそらくは植栽ですが… 石灰の産地として知られる青梅、アルカリ性土壌を好むセツブンソウと相性が良いのか、狭いながらも密度の高いお花畑が広がります。
2024年は暖かいのか、2月下旬にアズマイチゲが咲き始めました。沢沿いの湿った場所を好んで咲きます。
上のリンクは、2020年の様子です。比べると、少しずつ若木が育っています。
1年間に30〜50cm程度、成長すると言われる梅の木。かつての豪華絢爛な梅林に再生するには、10年単位の時が必要でしょうか?
年々、艶やかになる吉野梅郷。ダイナミックな展望も楽しめ、春の日を満喫出来ますよ!
梅の公園近くには、究極のラーメン店 Rammen FeeLも。
レストラン予約サイトTableCheckで、予め予約すると良いでしょう。
梅の公園近くには、日の出山の登山口もあります。吉野梅郷と併せて楽しむには、御岳山から入山し、梅郷へ下る方が楽です。なお、早春の日の出山は、充分な登山装備が必要です。
「梅の公園」は梅の季節が終わると、カタクリも咲きます。
インフォメーション
アクセス
●梅の公園
JR青梅線・日向和田駅より、徒歩15分
駐車場… あり