吉野梅林で知られる、青梅市の梅郷。
春は知る人ぞ知る、カタクリの自生地が点在します。
近隣の和田地区と併せて、3ヶ所のカタクリ自生地を散策。
駅から気軽に歩けるのも魅力です。
目次
梅の里に人知れず咲く、カタクリ大群落
梅の名所の、知られざるカタクリ自生地へ
東京都・青梅市西部の、梅郷・和田エリア。吉野梅林で名高い、梅の名所です。
桜が咲く頃、里山の斜面にカタクリの花が咲きます。
近年、カタクリ自生地は、観光の目玉として整備するスポットも多いですが…
青梅西部のカタクリ自生地は、訪れる人も少ないマイナースポット。静かにカタクリを楽しめます。今回は、3ヶ所の自生地を訪ねてみました。
起点は、JR青梅線・日向和田駅。駅から徒歩15分ほど歩き、梅の公園へ。
春は梅の名所で名高い、吉野梅林の中心地です。
秋の彼岸花も捨てがたいです。
正面口から、南の山へ少し登ると、カタクリの植栽があります。まずは序の口、サクッと愛でます。
公園の高台からは、サンシュウの花越しに、青梅丘陵の山並み。
ユキヤナギも見事です。
ハコベも咲いていました。
雑草扱いですが、イワツメクサの親戚なのだとか。
沢沿いにはアズマイチゲも!
アマナの花も咲いていました。
ひと通り園内を歩いたならば、カタクリ自生地へ向かいます。
自生地は、園内・丘陵の北斜面。狭い歩道はありますが、特に道標などはありません。
これだけの自生地、自治体等で整備すれば、名所となるはずなのに…
勿体ない気もしますが、人が少ない方が荒れないかもしれません。
斜面一面に、カタクリの群生。
急斜面の群落地、安全と植生保護のため、周りからの観察となります。写真を撮る場合、望遠レンズがあると重宝します。
とはいえ、歩道近くにも咲きほこり、アップの写真も撮りやすいです。
日の出山方面も見渡せる、開放感のある自生地です。
寒暖の差か激しい、青梅の里山。午前中は雫をまとうカタクリと、出会えるかも。
梅の公園から、和田・天神様のカタクリ自生地へ
梅の公園から、和田エリアのカタクリ自生地を巡り、JR宮ノ平駅へ散策します。
まずは、梅の公園・正面口近くの天澤院へ寄り道。
境内には、牛の形をした「牛岩」があります。
天澤院は、規模は小さいながらも野草園があります。カタクリの季節には、ニリンソウが咲き誇ります。
池の畔にはサクラソウも!
天澤院から東へ進み、吉野街道(都道45号)を右折します。
吉野街道を1kmほど南東へ。「子育て地蔵」のある三叉路を右折します。
50mほど進むと「天神様」の鎮座する丘へと続く道があります。特に標識もなく、ご注意を。
天神様へ登る道は、まさにカタクリの小径。
決して広くはありませんが、辺り一面にカタクリが咲き乱れます。
スミレとツーショット。
ここのカタクリは、スラリと背が高い。生育が良いのでしょうか?
2〜3分も登れば、天神様に到着します。せっかくなのでお参りしましょう。
子の大権現のカタクリ自生地を経て、宮ノ平駅へ
天神様から吉野街道へ戻り、左折して50mほど進みます。横断歩道のある交差点を右折します。
緩やかな坂道を下ると「子の大権現」に到着。この北東斜面にカタクリが自生します。
付近は住宅地もあり、迷惑にならないように見学してください。
丘の斜面に自生するカタクリ。
マクロ(接写)撮影もしやすいロケーションです。
沢近くの、やや湿った自生地。アズマイチゲも咲いていました。
フキノトウも自生。
近くには、ムスカリやヒメリュウキンカなどの外来種も。綺麗ですが古来種が脅かされないか、心配ですね。
子の大権現から、北西に下り、多摩川に架かる和田橋を渡ります。
水面からの高さは16m。川幅もありますが、結構深い谷です。
遠くに、赤ぼっこの一本ヒノキが見えます。
展望に優れた赤ぼっこの詳細は、上記をどうぞ。
橋から登り返し、JR青梅線・宮ノ平駅へ向かいます。裏道を通り、長閑な光景を楽しみつつ、歩きます。
赤丸ポストのある、宮ノ平駅へ到着。立川・新宿方面は、ひと駅先の青梅駅で乗り換えます。
インフォメーション
マップ
JR日向和田駅 …〈15分〉 … 梅の公園 …〈25分〉… 天神様…〈5分〉… 子の大権現 …〈25分〉… JR宮ノ平駅
ー計1時間10分ー
コースの状況など
- カタクリ自生地は急斜面が多い。滑りにくい靴が吉。
- 日向和田駅、梅の公園、宮ノ平駅に、公衆トイレあり。
- コース上、コンビニはない。日向和田駅〜梅の公園間に、JAの直販所あり。