ツツジで名高い塩船観音寺。初夏はヤマユリの美しい寺です。
睡蓮咲く吹上しょうぶ公園へ立ち寄り、塩船観音寺へ。
霞丘陵を散策、フィナーレは野上春日神社を訪ねます。
オフシーズンならでは!花咲く静かな古刹を訪ねる
東青梅駅から、吹上しょうぶ公園へ
ツツジで名高い青梅・塩船観音寺。オフシーズンは、思いのほか静かです。
ヤマユリの花も美しい初夏に出かけてみました。

起点は、JR青梅線・東青梅駅。南口を降り、まずは吹上しょうぶ公園へ向かいます。

駅から20分ほど歩くと吹上しょうぶ公園に到着。
東京でも屈指の菖蒲の名所で、6月中旬が見頃です。

オフシーズンは驚くほど静かですが…

初夏になると、公園手前の池に、睡蓮が咲きます。

可憐な睡蓮が、水面に浮かびます。

紅白の睡蓮。岸から遠いので、写真を撮る方は望遠レンズがあると良いかも。
谷地を利用した菖蒲園で、古い地図を見ると昭和50年代は、釣り堀や田んぼだったようです。

睡蓮のほか、池の周囲にはヤブカンゾウの花も咲きます。

菖蒲池にはアメンボも。表面張力を活かして浮く姿は、どこかユーモラスですね。
2024年、吹上しょうぶ公園近くにオープンしたHalf Light。ワインセラーのあるカフェです。
吹上しょうぶ公園から、塩船観音寺へ
吹上しょうぶ公園から、塩船観音寺へ。

20分ほど歩くと、塩船観音寺に到着します。
ツツジのシーズンや正月などは混み合う寺ですが、オフシーズンは訪れる人も少なく静かです。

山門の右側の道を進むと、谷地の斜面にヤマユリが咲き誇ります。
かつて、里山でよく見かけたヤマユリですが… 最近は数が少なくなりました。

ヤマユリは日本の固有種。日本には15種類のユリ科ユリ属が自生し、うち固有種は8種ですが…
関東で自生するのはヤマユリのみ。意外と貴重ですね!

近づくと、独特の甘い香りがします。

初夏はオオバギボウシの花も美しい!

谷地近くの森を登ります。

稜線から左に往けば、観音像のある見晴らし台に到着。広い境内ですが、オフシーズンは殆ど人が居ません。
霞丘陵から、野上春日神社へ

稜線を東へ進み、霞丘陵ハイキングコースを散策。しばらく山道を歩きます。

初夏はクサイチゴの実も。野イチゴとしては例外的に美味しいです。

しばらく進むと林道に出ます。右折すると愛宕山グラウンドに到着。グラウンド右側の林道を下ります。

林道の脇の森にも、ヤマユリの花が。

しばらく下ると、馬頭観音と「谷野フセギのワラジ辻立て」に到着。
フセギとは災厄や悪霊を防ぎぐため、村境に注連縄やワラジを吊るす風習です。
青梅では谷野と岩蔵温泉付近のフセギが、東京都指定無形民俗文化財に指定されています。

初夏のサルスベリ。もう、夏ですね。

林道を下りきると、真浄寺近くに到着。
枝垂れ桜が見事な寺です。

真浄寺から南へ往くと、山根通り(都道194号)に到着。右折します。
道なりに進み、青梅市消防団・第8分団第2部のある三叉路を右折します。
道すがら、イートインも可能なスイーツ店お菓子工房 ゆきばながあります。

400mほど西へ進むと、野上春日神社に到着します。
野上春日神社から、河辺駅へ

野上春日神社は、かつて春日大明神神社。

創建年代は不詳ながら、1538年の銅札が本殿から出土。少なくとも戦国時代には創建されていると推測されます。

1648年に本殿が造営され、現在は東京都有形文化財に指定されています。
規模の大きな一間社流造で、「三つ巴」の家紋が施されています。
戦国時代まで、この地を統治した三田氏の家紋で、何かしらの関係があるのでしょうか?

境内社の野上大國神社。出雲大社の分社で同じく、大国主を祀ります。

参拝を終えたら、JR青梅線・河辺駅へ向かいます。

霞川を渡り上り返すと、河辺駅もそう遠くありません。
インフォメーション
マップ
JR青梅線・東青梅駅 …〈20分〉… 吹上しょうぶ公園 …〈20分〉…塩船観音寺…〈40分〉… 真浄寺前…〈30分〉… 野上春日神社 …〈30分〉… JR青梅線・東青梅駅
ー計2時間20分ー
コースの状況など
- 霞丘陵は山道。滑りにくい靴でどうぞ。
- 青梅の低山でも熊が出没。熊対策は万全に。
- 東青梅駅前にスーパーあり。駅周辺にコンビニあり。
- トイレは、東青梅駅前、吹上しょうぶ公園、塩船観音寺境内、河辺駅前にある。