JR武蔵五日市駅から、小峰公園を経て、金剛の滝へ。
滝への道は、岩をくり抜いたトンネルを通る、スリリングなコースです。
復路は、イチョウの大木で有名な広徳寺へ。変化に富んだ、トレッキングコースです。
目次
奥深い里山に抱かれた、金剛の滝を訪ねる、小さな山旅
武蔵五日市駅から、小峰公園へ
JR五日市線の終着駅・武蔵五日市駅から、小峰公園へ。
駅構内(改札外)のコンビニ・ニューデイズは朝6:30から営業。イートインコーナーもあり、朝食も食べられます。
駅前の自動販売機。子供が喜びそうな、デザインです。
駅前の五日市街道を右折後すぐに、都道32号(秋川街道)を跨ぐ橋を渡ります。橋の傍から、都道へ降りる階段を下ります。
川に近い地形なのか、朝方のカーブミラーは結露しています。
駅から30分少々歩くと、小峰公園に到着します。
ビジターセンター左の道から、「ふれあい広場」へ。秋は紅葉がキレイです。
早春は梅とセリバオウレンがキレイです。
春になると、シュンランも咲きますよ!
「ふれあい広場」から、桜尾根方面へ。
広場左の道標に従い、階段状の道を登ります。
少々登ると、尾根に取り付きます。右折し、さらに登ります。
秋なのにツツジ。狂い咲きでしょうか?
途中、馬頭観音のある分岐を右に曲がり、更に登ります。公園内なのに、かなりの急登です。
里山風情の道、いい雰囲気です。
里山尾根との合流点に到着。ここが、小峰公園の最高地点となります。
ここから先は、公園の外です。
小峰公園から、金剛の滝へ
里山尾根の合流から、道標に従い「金剛の滝」方面へ。少し下ると、左手に東京電力・新多摩変電所が見下ろせます。
巨大な送電線と、無数の碍子(がいし)が織りなす光景は、里山には似合いませんが、圧巻。
変電所から少し歩くと、送電線鉄塔の下を通ります。間近で見ると、巨大な建造物!
鉄塔の下に、ゴンドラがあります。保守用なのでしょうが、ツタに覆われ、廃墟のようです。
緩やかな尾根道は、里山らしい森が広がります。
枯れ木も美しい。
足元の草木も、秋の装い。
小峰公園から1km少々で、金剛の滝への分岐に到着します。
滝への道は、中々の急坂。ガイドブックなどでは、気軽なハイキングコースとして紹介され、油断しますが…
トレッキングシューズなどで、出かけるのが無難ですね。
木の階段には、補助の鎖もあります。
堤防近くの、分岐点に到着。道標に従い進み、少々歩くと、右手に金剛の滝方面の道があります。
この付近は谷底で、湿気が溜まるのか、木にはサルオゴセが垂れています。
沢状の道を歩きます。大量の落ち葉が積もっていますが、濡れた葉も多いです。どうやら、地中から地下水が、染み出しているようです。
緩やかな落ち葉の沢の奥に、金剛の滝・雌滝が見えます。
雌滝は、落差約4m。滝の右手に、雄滝へ通づるトンネルがあります。
不思議なのは、滝壺の下流部に、沢がないこと。地下へ流れ込み、伏流水となっているのでしょうか?
もとあれ、地形的に増水時は、危ないでしょうね。
トンネルを抜けると、そこは滝だった
本日のハイライト、岩のトンネルをくぐり、金剛の滝・雄滝へ!
江戸時代に、修験者が掘ったとも言われる、手掘りのトンネルです。
背の高い人は、かがみながら歩きます。足元が濡れて滑りやすく、慎重に足を運びます。
トンネル自体は短く、日中ならば、ヘッドランプは必要ありません。もっとも谷底なので、夕刻などは、かなり暗く、念の為、懐中電灯等を持参しましょう。
トンネルを抜けると、雄滝とご対面!落差18mの立派な滝です。
秋は、滝壺の淵に落ち葉が溜まり、深まる秋を実感します!
荒々しい黒い岩から、注ぐ雄滝。
雄滝周辺は狭いため、4〜5人観れるかどうか、のスペースです。
金剛の滝から、広徳寺へ
滝を堪能したら、トンネルをくぐり、戻ります。
トンネルの先に、雌滝の滝壺が見えます。透明な水をたたえ、穏やかで美しい。
帰りのトンネルは、下りなので、より慎重に!
往路は、先へ進むことばかり考え、見落としましたが… トンネル付近から見る、雌滝も美しいですね。
金剛の滝分岐まで来た道を戻り、分岐から、広徳寺方面へ。
道はやがて、明るい雑木林となります。
秋川渓谷や、五日市の町並みの見える高台に出ます。ベンチまで用意され、まさに特等席!
ここで、道が分岐していますが、左へ下ります。
ベンチから10分程度下ると、広徳寺に到着します。
広徳寺は、イチョウの巨木が有名です。詳しくは、こちらを。
今回はイチョウの見頃は過ぎましたが、紅葉はまだまだ楽しめます。せっかくなので参拝します。
山門をくぐり、境内へ。
イチョウは、殆ど、葉を落としてしまいしたが…
黄色い絨毯が素晴らしい!
本堂裏手の庭は、モミジの木々が燃えるように紅く染まっています!
散りゆく葉もまた、美しい。
本堂の裏は、小さな庭園。静かな山寺の借景。
東京都指定天然記念物の、タラヨウ。幹周2.45m、樹高約19m。都内最大のタラヨウです。
タラヨウは、赤い実がなっていました。
広徳寺から、武蔵五日市駅へ
広徳寺から、JR武蔵五日市駅へ戻ります。途中、道祖神などが点在する、里山の道です。
9月は、彼岸花も美しい道です。
いくつか、ルートはありますが、秋川沿いの道を歩いてみます。
武蔵五日市付近の秋川は、水質も良く、透明度抜群。
川底までくっきり、上高地の梓川と見紛う、美しさです。
秋川から少し離れ、留原方面へ向かいます。途中、横道に石垣に埋め込まれた、道祖神があります。
大正時代に建てられ、その後、諸般の事情で、石垣に埋め込まれたのだとか。
真ん中に「道祖神大八衢命」と記されているのは、ともかく…
左右に「南 八王子」「北 秋川橋」と、刻まれています。つまり、この道祖神は、道標でもあったのですね。
山下養鶏場の近くを通ります。
天然飼料を自家配合したエサで育てた卵は、知る人ぞ知る銘品です。
産みたての玉子が、コインロッカーのような、自動販売機で購入できます。お土産にどうぞ。
山下養鶏場から少々歩くと、駐在所のある留原の交差点に出ます。
左折し、武蔵五日市駅へ向かいます。秋川を渡れば、駅はもうすぐです。
インフォメーション
マップ
JR武蔵五日市駅 …〈35分〉… 小峰公園 …〈25分〉… 小峰公園最高地点 …〈40分〉… 金剛の滝分岐 …〈20分〉… 金剛の滝 …〈25分〉… 金剛の滝分岐 …〈20分〉… 広徳寺 …〈35分〉… JR武蔵五日市駅
ー計3時間20分ー
コースの状況等
- 金剛の滝への上り下りが、やや険しい。トレッキングシューズで歩くのが望ましい。
- 冬季や増水時の金剛の滝は、登山の領域。安易に入らない方が良い。
- トイレは、武蔵五日市駅、小峰公園、広徳寺近くにある。
- コンビニは、武蔵五日市駅改札外のニューデイズ、駅の南東・徒歩2分にセブン-イレブンがある。
- 小峰公園ビジターセンターに駐車場あり
利用時間… 9:00~16:30
休館日… 毎週月曜日(祝日の際はその翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
問い合わせ先
●小峰公園 ビジターセンター
Webサイト… https://www.tokyo-park.or.jp/nature/komine/
開館時間… 9:00~16:30
休館日… 毎週月曜日(祝日の際はその翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
住所… あきる野市留原284-1
電話… 042-595-0400