青梅・二俣尾の海禅寺(かいぜんじ)。
15世紀に創建された、禅寺です。
しだれ桜で有名な寺ですが、6月になると境内にセッコクが咲きます。
清楚で可憐なセッコクを見る少旅、いかがですか?
禅寺のセッコク
瑞龍山・海禅寺
瑞龍山・海禅寺は、曹洞宗の禅寺。
15世紀中頃、ちょうど応仁の乱の数年前に、創始されました。
春はしだれ桜、裏山のツツジと花の寺としても有名です。
青梅街道に面する総門から、参道が続きます。
総門は、青梅市の指定有形文化財。
「不許葷酒入山」と、書かれた碑文があります。
ニンニク臭い人や、酒気帯びした人は、寺に入っちゃダメよ、という禅寺のしきたりです。
参道を、青梅線が横切ります。
踏切の名は「海禅寺踏切」。
それ以外、名付けようのない名前です(笑)
石段を登り、立派な山門を通り、境内に入ります。
石段には、雑草のムラサキカタバミが咲いています。
これはこれで綺麗だけれども、帰化植物なので増えて欲しくないかな。
1984年に火事があり、再建された本堂。
後ろに避雷針、しかも2本もあるあたり、辛い歴史を物語ります。
本堂左手を少し登ると、三田氏供養塔があります。
三田氏は、この辺り一帯を支配していた豪族。
ちなみに、青梅駅近くの勝沼城は、三田氏の城。
海禅寺は、三田氏の菩提寺だったのです。
6月初めですが、ツツジもギリギリセーフ。
海禅寺の裏山は、ツツジに覆われています。
こちらは花が散っていましたが、最盛期はさぞ見事なのでしょうね。
海禅寺のセッコク
海禅寺の境内にある大木に、セッコクが着生しています。
上の写真の木に着いている、白い花がセッコクです。
セッコクとは…
セッコク(石斛、学名:Dendrobium moniliforme)は、単子葉植物ラン科の植物。日本の中部以南に分布する。岩の上や大木に着生する着生植物である。
Wikipediaより引用
セッコクは野生ランの一種で、木に着いて生育する花です。
木に寄生しているのではなく、木から落ちる枯れ葉や苔、雨水に含まれる栄養で生きています。
着生ランは熱帯に多く、日本のような温帯では、栄養補給がままならず、種が少なく貴重です。
お勉強モードは、これくらいにして…
白く清楚な花が、木にへばり付いています。
これだけの大木に着生しているので、このセッコクは自生のものでしょうか?
大木のセッコク以外に、本堂前の庭にも、セッコクが咲いています。
こちらは背の低い木で、近くで鑑賞するのにもってこいです。
で、近寄ってみると、やはりランらしい容姿ですね。
やっぱり、君は美しい、なんて告白したくなる感じ?
やっぱり、山里の寺は良い
セッコク見物に満足して、そろそろおいとましようと思ったら…
鐘撞堂の向こうに、日の出山方面の山並みが!
山里のお寺って、やはり良いですね。
立川から、電車で40分。
ちょっぴり日常を忘れ、花と山に囲まれた寺へ、旅してみませんか?
インフォメーション
アクセス・問い合わせ先
JR青梅線・二俣尾駅から、徒歩4分
●瑞龍山海禅寺
住所… 東京都青梅市二俣尾4-963
電話… 0428-78-9447
●青梅市観光協会
https://www.omekanko.gr.jp/