青梅市・二俣尾の「石神社」。
境内に、巨大なイチョウが聳える、歴史ある神社です。
近くの多摩川の渓谷美と併せ、秋には見事な彩りとなります。
目次
高さ25メートルの、巨大なイチョウの鎮座する、石神社
イチョウの巨樹のある、駅前の神社
JR青梅線・石神前駅。バス停のような名前ですが、開業90年以上の駅です。
駅を降りるとすぐ横が、石神社の境内です。
拝殿の左には、イチョウの巨木が!
高さ25m、幹周り6.5mほど。青梅市の天然記念物に指定されています。
大きな幹にはしめ縄、御神木ですね。
イチョウは、途中から二股に分かれています。
二股あたりに、南天が寄生しています。イチョウが色づく季節には赤い実を付けます。
かなりの老木と思われますが…
若々しい葉を付け、黄葉していますね。
「まだまだ若いもんには、負けられない」とでも言いたげな、雰囲気です。
巨木ゆえ、ひとつの木なのに、黄葉の進み具合いが違います。
まだ、青い葉もありますが、地面には、落葉の絨毯が広がっています。
例年、11月末から12月上旬が見頃。このエリアのイチョウとしては、やや遅めです。
イチョウは、大きくなると、乳根とよばれる、幹や枝から垂れ下がる突起物が出来ます。
このイチョウも「母乳の神様」として、崇められているのだとか。
母乳豊穣の信仰は各地にあり、例えば、奥多摩には、乳房観音という観音様もあります。
イチョウですが、多摩川の対岸からも、ひときわ大きく見えます。
目前の建物は、ブリヂストンの保養所、奥多摩園です。
くわしくは、こちらで紹介しています。
石神社のすぐ近く、紅葉の時期は、それは見事ですよ。石神社と併せて訪れたいですね。
本殿の彫刻が素晴らしい!
拝殿の裏には、本殿があります。
本殿は、覆屋の中に大切に保存されています。隙間から拝観すると、見事な彫刻!
江戸後期の(寛政年間・1789〜1801年)に造られました。
建築当時は、もう少し山間にありましたが、青梅線の開業で、現在の位置に移築されました。
謎の湧き水
イチョウの前の岩から、湧き水の雫が滴ります。
苔を伝って、意外なくらい水量があります。
でも、よくイチョウの御神木の前の岩から、湧いています。ちょっと出来すぎですね?
疑問に思い、付近で自然や史跡のガイドボランティアをなさっている幾代会の方に尋ねたところ…
「山から、水を引いているのですよ」
なるほど、イチョウの落葉で隠れていますが、岩の後ろに、バルブの小さなマンホールがあります。
以前、この地域で使われていた、簡易水道の施設を利用し、湧き水を引いたのだとか。
地域に根付く神社、慕われ、そして大切に手入れをされているのを、物語っていますね。
インフォメーション
アクセス
JR青梅線・石神前駅より徒歩2分
駐車場… 石神社徒歩10分に、akippa石神前駅徒歩6分駐車場あり
●石神社
住所… 東京都青梅市二俣尾1-199