青梅市・御岳の老舗旅館「ぎん鈴」。
ランチタイムに、音威子府産の蕎麦が食べられます。
そばの実を甘皮ごと製粉した、真っ黒な蕎麦。
東京でもめったに食べられない、貴重な逸品です。
2022年より、音威子府産の蕎麦が製造中止となりました。
現在は、富良野産の蕎麦を提供しています。
目次
東京でも2ヶ所しかない、音威子府蕎麦
北海道の大地が生んだ、黒い蕎麦
青梅市・御岳。美しい渓谷で知られる景勝地です。
御嶽駅から、青梅街道を西へ歩くこと数分、旅館「ぎん鈴」があります。
創業88年の老舗旅館。お昼は、食事処となります。
「ぎん鈴」さんのウリは、東京でも2ヶ所でしか食べられない、北海道・音威子府蕎麦。
北海道は寒冷地のため、米の栽培に適さず、明治から昭和にかけての開拓時代、蕎麦を育てました。とはいえ、蕎麦とて、苦労の連続だったと聞きます。
音威子府の蕎麦は、そばの実を甘皮ごと製粉します。
これは想像ですが… 食料の乏しかった開拓時代、収穫した蕎麦を余すことなく食べていたのかと。
畳敷きの店内。素朴な老舗旅館らしい、昔の日本家屋ですね。
縁側もあります。
窓から、御岳方面の山々が。霧がかかると、まるで水墨画の世界。
お庭には、猫が数匹いました。
主なメニュー
- ざるそば… 880円
- ざるトトロそば… 1,100円
- 月見トロロそば… 1,200円
- ざる天ぷらそば… 1,350円
- あゆ塩焼き… 900円
- やまめ塩焼き… 990円
- ゴマ豆腐… 440円
- 大樹納豆… 200円
価格は税込みです。
ご自慢の蕎麦を中心とした、メニュー構成です。
都内で音威子府蕎麦が食べられるのは、「ぎん鈴」さんを含め、2店だけ。
「大樹納豆」は、北海道産の納豆。音威子府蕎麦だけではなく、珍しい北海道の味覚が堪能できます。
「ぎん鈴」さんが音威子府蕎麦と出会ったのは、北海道バイクツーリング。
今は閉店してしまいましたが、音威子府駅には「日本一美味い駅蕎麦」と言われたほどの、「常盤軒」がありました。
バイクツーリングやバックパッキング旅行者、乗り鉄の間では、穴場スポットだったのですね。
「常盤軒」なき今でも、村内では音威子府蕎麦が食べられますが、いかんせん人口千人にも満たない小さな村、決して多くはありません。
都内だけではなく、音威子府蕎麦が食べれれるお店は、貴重なのです。
音威子府の蕎麦を、天ざるで
「ざる天ぷらそば」1,350円をオーダー。
天ぷらも蕎麦も、中々のボリュームです。
田舎蕎麦より更に黒い、音威子府蕎麦。存在感が凄いです…
蕎麦汁は、やや甘口。
薬味はネギとわさび。
音威子府で打った生蕎麦を、空輸。
音威子府蕎麦は、打ち立てよりも寝かせると、成熟し美味しくなるのだとか。まるでワインみたいですね。
蕎麦は独特で、田舎蕎麦とも違った風味。蕎麦本来の甘い香りが、味わえます。
殻入りの田舎蕎麦は、ともするとボソボソだったりしますが、コシもあり喉越しも良いです。
天ぷらは、エノキダケ、ナス、ピーマン、シシトウ、ピーマン、ブロッコリー、ズッキーニ、カボチャ、タマネギのかき揚げなど。精進揚げですが、ボリュームが凄い!
エノキダケ、独特のコリっとした食感。
カボチャ、ズッキーニ。カボチャはホクホク、揚げ加減が絶妙です。
ナス、タマネギのかき揚げ。油を吸いやすいタマネギですが、しつこくありません。
聞けば、都内の一流百貨店内のレストランで、シェフをしていたのだとか。腕は確かなのですね。
都内でも貴重な音威子府蕎麦のお店ですが、天ぷらのクオリティも高く、美味しく頂けました。
好みもありますが、田舎蕎麦が好きな方ならば、一度は食べて欲しいお店です。方向性は近いですが、田舎蕎麦ともひと味違う独特の風味は、食べる価値ありますよ!
インフォメーション
アクセス・営業案内
JR青梅線・御嶽駅より、徒歩6分
駐車場… あり
●ぎん鈴旅館
営業時間… 11:00〜夕方(早仕舞い有)
定休日… 不定休
住所… 東京都青梅市御岳本町177
電話… 0428-78-8336
2022年より、音威子府産の蕎麦が製造中止となりました。
現在は、富良野産の蕎麦を提供しています。