裏山に花咲かせる、あきる野市・南沢あじさい山

あきる野市、武蔵五日市駅。
6両編成の電車が、田畑を抜け、山裾の終点駅へ滑り込みます。
「南沢あじさい山」は、その北側の裏山。
元々は、地主の方が個人で、コツコツと創り上げた、山の中のアジサイ園です。
平地で見頃が終わる頃、満開となるこの園へ、出かけてみました。

山を彩る、1万株のアジサイ

後継者は、地元の若者?

あきる野市、南沢あじさい山

センスの良い写真や動画、デザインされたロゴタイプ、SNSとの連動。
南沢あじさい山の公式Webサイトを拝見すると、いかにも「今風なテイスト」です。
失礼ながら、ご高齢の地主の方では、ちょっと難しいでしょう。
かといって、行政主導プロジェクト特有のニオイもしない。

実は、ここ南沢あじさい山は、地元の若い方が、地主の方のいわば後継者となり、山を守るプロジェクトを進めています。
さしあたっての資金は、クラウドファンディングで調達。
資金面だけではなく、実際に山へ入り、アジサイの剪定や草刈りなどの「野仕事」もなさっています。
もう、これってかなりの重労働でしょう。
控えめに言って、立派です!

このようなプロジェクトって、純粋なボランティアよりも、コマーシャルベース(商業的な施策)のほうが良いのかと。
収益があれば、継続的となるし、他の事業への水平展開も可能。
結果として、町の魅力が高まれば、地域も潤うでしょう。
このプロジェクトが、長きに渡って継続できたなら、モデルケースになりますよね。

駅から、里山漫歩でアプローチ

南沢あじさい山は、武蔵五日市駅から、歩いて40分少々。
駐車場もあるから、車でも良いのですが、里山をのんびり歩くのも良いです。
筆者は自転車で行きましたが、結構登り、バテました。
自転車なら、電動アシストのレンタサイクルの方が、無難です。
あじさい山をピストンするだけなら歩きでも充分ですが、他の観光地や温泉、レストランなども回るのならば、自転車のほうが、オススメです。

見頃は、7月?

あきる野市、南沢あじさい山の受付

受付で入山料を納めて、いざ山へ。
受付の人曰く
「皆さん、アジサイというと6月のイメージが強いけれど、ここは標高が高く、7月のほうが見頃ですよ」
なるほど、そう聴くと、心なしか風も爽やかに感じます。

あきる野市、南沢あじさい山

山は、北東斜面の道を登ります。
沢沿いの涼しい道に、アジサイが咲き誇ります。

あきる野市、南沢あじさい山

訪れたのは、7月初旬ですが、確かに見頃ですね。
咲き始めの株もあります。

あきる野市、南沢あじさい山

かと思えば、盛りの過ぎた株も。
株や種類によって、時期がずれるようです。
ということは、長い間花が楽しめるのでしょう。

あきる野市、南沢あじさい山の森

登るにつれ、すこしずつ、山が深くなる様相。
山の斜面に、無数のアジサイが咲いています。

あきる野市、南沢あじさい山のアナベル
あきる野市、南沢あじさい山のアナベル

アナベルも、咲いていました。
最近、街でも良く見かけますが、清楚な佇まいが人気の秘密なのでしょうか。

あきる野市、南沢あじさい山

西洋アジサイでしょうか、額が独特です。
様々な種類のアジサイが、楽しめますね。

あきる野市、南沢あじさい山のお墓

地主のご先祖様も、アジサイに囲まれています。

あきる野市、南沢あじさい山の苔

杉の木に生えた苔。
湿度が高いのか、フワフワの絨毯みたいな苔です。
ここまでフサフサなのは、珍しい!

あきる野市、南沢あじさい山のカタバミ

カタバミの花も、咲いていました。
いわゆる「雑草」ですが、よく見ると中々綺麗です。

南沢あじさい山はかなり広く、花を見つつグルっと廻ると1時間弱くらいは、掛かります。
整備が行き届いているとはいえ、坂道もあります。
おなかペコペコで行くと、後悔します(笑)
あと、熱中症対策の水もお忘れなく。
山で愛でるアジサイ、中々壮観ですよ!

西多摩地域のアジサイの名所はこちらを。

インフォメーション

アクセス

JR五日市線・武蔵五日市駅より、徒歩45分

●南沢あじさい山
Webサイト… https://ajisai-yama.com/
住所… 東京都あきる野市深沢368
電話… 080-5055-1926 
入山時間… 8:00 〜 17:00

入山料

入山拝観料

入山拝観料大人 500円小人 300円
団体割引(30人以上)大人 450円小人 250円

※大人:中学生以上 / 小人:小学生以下
※障害者:300円(※障害者手帳提示 / 同伴者1名に限り障害者料金適応)

駐車場料金

普通車800円
二輪車300円

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