青梅・今井の薬王寺。
壮大なツツジの庭で有名ですが、静かな初夏もまた、素晴らしい古刹です。
アジサイやシモツケソウなど、季節の花が境内を彩ります。
オフシーズンならではの、静かな散策が楽しめます。
目次
里山の懐の、知る人ぞ知る、花の古刹
ツツジで有名な古刹
青梅市・今井の薬王寺。
山裾の地形を活かした、ツツジ園が見事な古刹です。
ツツジのシーズンと打って変わって、6月の境内は静寂そのもの。
山門が鐘撞き堂、という珍しいお寺ですが、静かな季節ならば、じっくりと見学も可能です。
銅鐘は寛政6年(1794年)に、鋳造。
第二次世界大戦下、軍事物資を確保するため、民間の金属類を半強制的に供出した「金属回収令」も免れ、現存しています。
薬王寺は、真言宗豊山派の寺院。約700年前に、創建されたといいます。
真言宗の古刹らしく、境内には四国八十八ヶ所と同じ御利益があるとされる、「お砂踏み」も。
畳石は、八十八ヶ所の寺の名前が刻まれ、踏みしめて歩きます。
このお寺と同名の、23番霊場・薬王寺もあります。
四国の薬王寺は、太平洋を見渡せる高台にあるお寺、いつか訪ねてみたいものです。
ツツジが終わる頃、アジサイが彩る
ツツジの花期は意外と長く、盛りは過ぎたとはいえ、6月初旬でもまだ咲いています。
ツツジが名残となる頃、境内にはアジサイが咲き始めます。
アジサイですが、昔より少なくなったとのこと。
「この辺りはヘビも多く、剪定が難しいのですよ」
アジサイは剪定しないと、咲きにくい花です。
なるほど、境内の大半は、野趣あふれる山裾の沢、自然豊かな寺の悩みですね。
とはいえ、広い境内には、様々なアジサイが咲き誇っています。
品種も多く、6月から7月にかけて、時期を追いながら咲くアジサイ。
弘法大師を見守るように咲く、アジサイ。
土の酸性度が微妙に違うのか、彩りも様々です。
シモツケソウやホタルブクロも
アジサイだけではなく、6月初旬には、シモツケソウも。
雨上がりなど、しっとりした日に愛でたいですね。
6月に入ればホタルブクロも、色づきます。
葉が白くなった、ハンゲショウ。
漢字だと「半夏生」、夏至の頃に咲く花です。
花壇には、園芸種も。
春から初夏にかけての花が、競うように咲きます。
梅雨の静かな境内で、花々を楽しむのも良いですね。
小雨の休日、訪ねてみたい古刹です。
青梅・あきる野のアジサイの名所はこちらを…
インフォメーション
アクセス
JR八高線・金子駅より、徒歩40分
または、JR青梅線・小作駅より、西東京バス「河辺駅北口」行にて「峠下」バス停下車、徒歩15分
駐車場… あり
問い合わせ先
●七国山 薬王寺
Webサイト… https://yakuohji.com
住所… 東京都青梅市今井1−2520
電話… 0428-31-3528