豊かな自然と食文化を誇る、青梅・奥多摩エリア。
地産地消を楽しむ「青梅・奥多摩ごぜん」プロジェクトが、始まります。
宿泊施設で自慢の「ごぜん」を提供し、体験型ツアーも楽しむ、進化系の旅行。
事前開催の、試食会×体験型ツアーに参加しました。
目次
ご当地料理と自然・文化を楽しむ、青梅奥多摩ごぜん
「青梅・奥多摩ごぜん」プロジェクトとは?
東京都内なのに、豊かな自然に囲まれた、青梅・奥多摩エリア。
自然の恩恵を受け、農業・水産業も盛んですが… 残念ながら、意外と知られていません。
その魅力を伝える一環として、「青梅・奥多摩ごぜん」プロジェクトが始まりました。
「青梅・奥多摩ごぜん」は、青梅市、奥多摩町の両観光協会とJA西東京が企画。
ご当地料理・体験型ツアーを組み合わせた、滞在型観光の進化系です。
地元食材を惜しみなく取り入れた「ご当地料理」を、エリア内の宿泊施設で提供。
NHK「今日の料理」でもお馴染みの、きじまりゅうた氏も協力し、魅力ある料理を提案します。
「体験型ツアー」は、青梅・奥多摩の自然や文化の魅力を、探求。
御岳山エコツーリズム、奥多摩ワサビ畑ツアーなど、特色あふれるプログラムです。
「青梅・奥多摩ごぜん」の実施に先立ち、メディア関係者・旅行代理店・グルメ系ブロガーなどを対象とした、体験型ツアー付き試食会が行われました。
「おめ通」も、お誘いいただき、ちゃっかり参加。ひと足早く「青梅・奥多摩ごぜん」を体験しました。
御岳山エコツーリズム×御師料理
御岳ビジターセンターのエコツーリズム
試食会×体験ツアーは、2ヶ所訪れました。
まずは、青梅市・御岳山エリアから。
御岳山は標高900m強の山ですが、ケーブルカーを使えば、ラクラク登れます。
体験ツアーでは、「御岳ビジターセンター」スタッフが、御岳山周辺の自然を案内。
御岳山については、上記の記事をご覧ください。四季を通じ、美しい森を楽しめます!
今回は、森に住むムササビについて、その生態をレクチャー。
筆者は、御岳山へ足繁く通っていますが… ムササビの巣箱があることを、初めて知りました。
スタッフは、子供にも説明ためか、話は分かりやすく、そして面白い!
それでいて、専門的な話をしっかり盛り込むのだから、凄いです。
このツアーは、大人から子供まで参加する価値、ありますよ。
難しい話を簡単にするのって、実に難しい。
写真や紙芝居を使った説明も素晴らしく、スタッフはプレゼンテーションの達人!
企業人事担当者なら、ヘッドハンティングしたくなるかも?
御岳山・宿坊 能保利の、御師料理
御岳山の散策で、お腹が減りました。お待ちかねの試食は、宿坊 能保利(のぼり)さんで。
御岳山の宿坊は、御師が営んでいます。
御師とは、江戸時代から盛んになった、武蔵御嶽神社参りをサポートする神職。
今でも、山の上で生活しています。
ちなみに御師のお子さんは、ケーブルカーで「下って」、登校します。
御岳山の御師については、上記リンク先で、その歴史をふれています。
「宿坊」というと、しきたりが多そうで、抵抗感があるかもしれませんが…
現在の宿坊は普通の旅館感覚で泊まれます、ご安心を。
宿坊で伴されるのは、御師料理。
精進料理に近いイメージですが… 動物全般ではなく、四肢動物はなるべく使わない食事です。
魚なども頂け、食べごたえがあります。
なお、ご紹介する料理は試食品、多少、改良・変更する場合もあります、あしからず。
地元の食材や、青梅の名産物・柚子を使った前菜。
地場産・野菜やキノコをオリーブオイルで焼いた、陶板焼き。
伝統的な御師料理を、現代的にアレンジした逸品です。
御岳山中で育てた、ジャガイモのスープ。
山の中でジャガイモ?
ジャガイモはアンデス山脈原産、高地で育てると美味いのです!
地元産・川ますの朴葉焼き。
朴葉味噌の香ばしい香りと、淡白な川魚の組み合わせが絶妙です。
春菊、甘唐辛子など、地元の野菜タップリな天ぷら。
カラッと揚げた軽い食感で、胃もたれしない美味さ!
エビがあるあたり、精進料理との違いが鮮明ですね。
西多摩地方の名産品、コンニャク。
生産量の少ない東京では、それゆえ、昔ながらの自家製で、ひと味違うコンニャクが頂けます。
青梅の甘露煮。吉野梅郷を有する青梅市は、梅の名産地。デザートまで地産地消が楽しめます。
伝統的な御師料理を、現在的にアレンジしたコースでした。
懐石料理にも似た細やかな盛り付けと、上品な味わい。
この料理を頂くために、御岳山に登りたくなります!
奥多摩ワサビ園見学×奥多摩・山鳩山荘
ワサビ田見学で、採れたてワサビを試食!
青梅市・御岳から、奥多摩町へ移動。
東京の西の最果て、亜寒帯の山地もある、自然豊かな町です。
都内有数の渓流美を誇る海沢。
その川沿いに、ワサビ田があります。
奥多摩産ワサビの啓蒙活動をする、わさびブラザーズの案内で見学。
「ワサビ栽培は、高齢者の方が多くて維持が大変なのです」
2019年10月の台風19号。多摩川の鉄橋が流されたほど強烈でした。
昔ながらの、沢沿いでの栽培は、水害の影響が大きい。
奥多摩のワサビ棚は、壊滅的な被害を受けます。
高齢化が進むワサビ農家を支援する活動を、奥多摩町の若い有志が始めます。
「わさびブラザーズ」は、そのインフルエンサー(広報)なのです。
ワサビ園体験ツアーでは、ワサビの試食もします。
まさに、採れたてのワサビを、その場ですり下ろします。
鼻にツーンとくるも、甘い香りが口に広がる、新体験な味です!
ハヤシライスの達人が創る、地産地消料理
ワサビ田体験ツアーの後は…
奥多摩町・鳩ノ巣渓谷近くの、カフェ山鳩へ移動します。
東京でも屈指の、絶品ハヤシライスが頂けるカフェです。
今回は、同じ経営母体の山鳩山荘で伴される夕食の試食。
ハヤシライスの名店らしく、和洋折衷の「青梅奥多摩ごぜん」です。
「青梅奥多摩ごぜん」各宿では、青梅夜具地の箸包みを使用。持ち帰りも出来ます。
昭和中期まで、青梅は布団生地の産地。
今は生産されていませんが、ちょっとレトロなデザインが再評価。
メルカリなどで反物が取り引きされ、状態の良いものは意外な高値だったりします。
旬の前菜盛り合わせ、季節野菜の炊き合わせ、奥多摩ヤマメの塩焼き。
いずれも、青梅・奥多摩エリアの食材を、ふんだんに使っています!
前菜の野菜は、青梅・成木の川口農園産も使用。
知る人ぞ知る、高付加価値野菜・キノコの農園です。
川口農園は、皇室行事の「大嘗祭」にシイタケを供納。折り紙付きの実力です!
奥多摩ヤマメは、東京都水産試験場が品種改良した、大型のヤマメです。
ヤマメとマス(サクラマス)は、遺伝的には同じですが…
養殖に向くヤマメは、マスに比べ小さいのが弱点。それを改良したのが、奥多摩ヤマメです。
町内では、奥多摩ヤマメを提供するお店があります。
ただし、人気の割に供給量が少なく、中々貴重な存在です。
山鳩名物の、そばサラダ。
ネギ・ゴボウなどを乗せ、和風サラダ風で蕎麦を楽しめる、ひと皿。
鳩の巣には、東京屈指の蕎麦の名店鳩美も。食べ比べも楽しみです。
豚の角煮も絶品。青梅市がルーツの「下田さん家の豚」です。
高級スーパー成城石井でも取り扱う、三元豚です。
近隣の、あきる野市・五日市に、下田さん家の豚を存分に味わえる豚肉料理店とんとんもあります。帰りに寄り道するのも良いですね!
コンニャクは、自家製。酢味噌が、また美味い!
季節のごはんは、タケノコごはんでした。秋は栗ごはんなら嬉しいな。
四季折々、楽しみですね。
食後のデザートとドリンク。
和洋折衷のコースは、洋食的な〆でした。
いずれの宿も、地元食材をタップリ味わえる「青梅奥多摩ごぜん」でした。
体験型ツアーも併せて、滞在型旅行が楽しめます。
知的好奇心も、お腹も満足する「青梅奥多摩ごぜん」。
特にお子さんの教育・食育にもピッタリでしょう。
今後、正式リリースが待ち遠しいですね!
インフォメーション
青梅奥多摩ごぜん 問い合わせ先
●一般社団法人 青梅市観光協会
Webサイト… https://www.omekanko.gr.jp/
●一般社団法人 奥多摩観光協会
Webサイト… https://www.okutama.gr.jp/
●西東京農業協同組合 JA西東京
Webサイト… http://www.ja-nishitokyo.or.jp/
宿泊施設
●御岳山 天空の宿坊 能保利(のぼり)
Webサイト… http://mitake-nobori.com/
住所… 東京都青梅市御岳山95
電話… 0428-78-8443
JR青梅線・御嶽駅より、西東京バスにて「ケーブル下」バス停下車
御岳登山鉄道ケーブルカーにて「滝本」駅から「御岳山」駅下車・徒歩15分
●山鳩山荘
Webサイト… http://yamabatonosu.com/
住所… 東京都西多摩郡奥多摩町棚澤776
電話… 0428-85-2158
JR青梅線・鳩ノ巣駅より、徒歩12分
アクティビティ
●御岳山ビジターセンター
御岳山の自然ガイド・情報発信
Webサイト… https://www.ces-net.jp/mitakevc/
●東京わさび
奥多摩町のワサビ・啓蒙活動
Webサイト… https://tokyowasabi.com/