2020年7月にリニューアルオープンした、青梅の「むくカフェ」。
カフェ、という名ですが、手間を惜しまない、素材を活かした食事も頂けます。
創業以来の看板メニューは、無水調理カレー。
正直な話、カフェのカレーなので、大して期待していなかったのですが…
いや、そこら辺のカレー専門店が、裸足で逃げるようなカレーでした!
むくカフェは、2021年3月にて閉店しました。
目次
野菜を濃縮したようなカレーと、ホンモノのジンジャエール
一見、古民家に見えない、古民家カフェ
2018年2月にオープンした、青梅市・新町の「むくカフェ」。
素材を活かしたメニューで、地元民を魅了しているレストランです。
2020年3月から一旦営業を休止し、7月にリニューアルオープン。
この建物、外観は近代的ですが、実は、長野県・鬼無里の古民家を移築し、リノベーションしたもの。
中に入るとなるほど、太い木を組み上げた民家です。
写真をバシャバシャ撮っていると、いかにも物腰柔らかな、ナイスミドルなスタッフの方から、声をかけられました。
「宜しければ、2階もご案内しましょうか」
願ってもないお話で、2階を見学させてもらいます。
二階は、カフェを経営している住宅建築会社の、接客用のスペースや事務所。
モダンなデザインと、古民家が融合した、一見の価値のある建物です。
雪深い山里で、耐えられる設計。
元々は、萱葺きの築150年以上の民家。
この建物の改修場所などをレクチャー頂きつつ、見学します。
「では、吹き抜けを、ご案内しましょう」
建物の一部が吹き抜けとなり、一階が見渡せます。
水墨画はふすま絵、柱も立派な木材を、惜しげもなく奢っています。
「この建物は、地元の名士の家だったそうで、かなり良い建物ですよ」
などと、淀みなく、簡潔かつ明瞭な案内をして頂きます。
それにしても…
ナイスミドル氏ですが、「研修中」とデカデカと書かれた、プレートを付けています。
このご時世だから、コロナ渦で会社が倒産し、カフェでアルバイトでもしているのかな…
それなのに、建物のことも良く知っているし、短期間で覚えたならば、よほど頭の良い人?
きっと前の会社では、有能な幹部社員で、苦労なさっているのだな…
とか、あれこれ、想像していると。
「申し遅れました、私は…」
と差し出された、名刺を拝見すると…
この住宅建築会社の、代表取締役さんでした(驚)
なんで「研修中」のプレート付けているのですか、と突っ込むと
「いえいえ、私めは、一生、研修中でございまして」
うむ、示唆に富む、奥深いお話。
会社の朝礼での3分間スピーチに、使えそうですな。
主なメニュー
話が、脱線してしまいました。
ブランチ、ランチ、アフタヌーンと、時間帯によって、メニューが異なります。
価格は税込みです。
まずはブランチ(10:00〜11:30)から
- パワーサラダ(パン付)… 1,100円
- フォー… 880円
- ラムあんバター… 440円
ランチ(11:00〜14:00)です。
ランチには、サラダと、フォカッチャまたはライスが付きます。
- 7種の野菜の塩豚ポトフ… 1,320円
- くちどけポークの ローストポーク… 1,320円
- MUKU カレー… 1,100円
アフタヌーン(14:00〜15:30)もあります。
- オープンサンド(チキン・ホーク)… 660円
- フォー… 880円
- ラムあんバター… 440円
カフェだから、スイーツやドリンクも、当然あります。
注目すべきは、ドリンク。
- 自家製コーラ… 550円
- 自家製ジンジャエール… 550円
- 100%ピュアストレートみかんジュース… 440円
- 100%ストレート葉とらずりんごジュース… 440円
自家製のコーラって、珍しいですよね。
それと、ちゃんと生姜から造ったジンジャエール。
ジュースは農園指定のストレート(濃縮還元していない)もの。
これは、要注目です!
なお、ランチと一緒にドリンクをオーダーすると、割引サービスがあります。
無水調理のカレー
カレーとジンジャエールをオーダー。
カレーは、無水調理。
野菜から出た水分のみの、濃厚なカレーです。
野菜は、やや細かく刻んだのが、タップリ、どっさり入っています。
無水調理のカレーって、大量の野菜を使わないと、出来ないのですよね。
まさに、野菜が濃縮・凝縮された旨味です!
やや甘口のカレーですが、野菜の甘みでしょう、これは美味いですね。
カフェのカレーと、侮るなかれ。
この味は、レベルの高いカレー専門店と伍する、クオリティーです!
肉は、豚肉を挽いたもの。
濃厚なルーと一体化して解りにくいですが、結構たくさん入っています。
ご飯は、十穀米。
カレーの味を受け止める、名キャッチャー的な味わい。
ちなみにご飯は、無料で大盛りに出来ます。
付け合せの野菜。
これも、手抜かりなく、シャキシャキ新鮮です。
付け合せ、というにはボリュームのあるサラダです。
何品目あるのかな、シシトウやウリ、ナスなども入っています。
瑞々しくて美味い野菜を、自家製ドレッシングで頂きます!
いわゆるワンプレートランチですが、水切りが丁寧なのか、最後まで美味しく味わえます。
なぜか、豆腐が付きています。
このお豆腐、とっても濃厚です。
こってりとしたコクがあり、良質なクリームチーズのアッサリしたような味わい、みたいな美味しさです。
この豆腐も自家製とのこと、何も付けずに食べましたが、これが正解かも。
付け合せのピクルスも、美味いですね。
カレーにピクルス、相性バツグンですね。
日本のカレーの元祖的存在の、新宿中村屋でも、昔からアグレッツィ(キュウリのピクルス)が付いていますものね。
自家製ジンジャエール
食後は、ジンジャエール。
自家製ですよ、自家製。
ジンジャエールって、ちゃんと造るととても美味しいのですが、中々、それを飲ませるお店が少ない。
ドリンクメニューとしては、手間がかかるのでしょう。
レモンとミントで、香りにアクセントを付けています。
そして、ボトルの底には…
煮詰めた生姜が、たっぷり入っています!
甘さは抑え気味で、生姜特有の爽やかな苦味が効いています。
これは、美味い!
リニューアルオープンした「むくカフェ」さんですが、失礼ながら、ここまでクオリティーが高いとは、思いませんでした。
カレーは、野菜の美味さが際立っています。
ジンジャエールがここまで美味しいお店は、滅多にないでしょう。
次回は、他のメニューも試したくなりました!
インフォメーション
むくカフェは、2021年3月にて閉店しました。
アクセス・営業案内
JR青梅線・小作駅より、西東京バス「三ツ原 西廻り循環」にて「平松北」バス停下車、徒歩6分
駐車場… 有り
●むくカフェ
Webサイト… https://kominka-muku.jp/
営業時間… 10:00-16:00 (LO15:30)
定休日… 水曜定休
住所… 青梅市新町5-4-8
電話… 0428-33-9558