あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」。
日本の洋食の草分けともいえる、銀座煉瓦亭の流れを汲む、洋食店です。
名門とはいえ、リーズナブルな価格の庶民派。
気軽に楽しめる名店は、果たしてどんなお味でしょうか?
名門洋食店の、技ありオムライス
![あきる野市・二宮の洋食店「深川 煉瓦亭 支店」](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1216.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
あきる野市・五日市街道沿いの洋食店「深川 煉瓦亭 支店」。
名前から察せられるように、日本の洋食の草分け・煉瓦亭の流れを汲む洋食店です。
銀座の洋食店「銀座 煉瓦亭」は、1895年(明治28年)創業の老舗。
諸説ありますが、カキフライを考案したといわれています。
また、カツレツに千切りキャベツを添え、ウスターソースで食べる、いわゆるトンカツも煉瓦亭が発祥です。
その、「銀座 煉瓦亭」から暖簾分けしたのが、「深川 煉瓦亭 本店」。
暖簾分け、と言っても1928年(昭和3年)というから、充分老舗です。
銀座から下町への暖簾分け、メニューもやや庶民的となり、ラーメンなど中華も始めました。
今回ご紹介する、あきる野の煉瓦亭は、1964年(昭和39年)に深川から暖簾分け。
つまり、「銀座 煉瓦亭」の暖簾分けの暖簾分け、お孫さんにあたります。
お店は、至って質素。
気取らずに入れる雰囲気です。
とはいえ、外装はレンガ風なのは、名門の暖簾分けの、矜持でしょうか。
主なメニュー
- メンチカツライス… 770円
- とんかつライス… 880円
- ハンバーグライス… 770円
- ポークソテーライス …900円
- オムレツ… 600円
- オムライス… 830円
- ハヤシライス… 770円
- カツカレー… 880円
- カツサンド… 770円
- ミックスサンド… 770円
価格は税込みです。
季節メニューで、カキフライもあります。
グラタンやナポリタンは、ない模様。
深川の暖簾分けだけあって、中華系や丼ものも充実しています。
- ラーメン… 550円
- タンメン… 700円
- 餃子… 550円
- チャーハン… 770円
- カツ丼… 770円
- 親子丼… 830円
暖簾分けはフランチャイズではないので、メニューや価格は結構違います。
地域の特性というか、客層の違いなのか、あきる野が一番庶民的な値段です。
昭和的、高バランスなオムライス
![あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」のオムライス](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1232.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
オムライスをオーダー。
銀座の煉瓦亭の「元祖オムライス」は、溶き卵にご飯を混ぜ込んだ、オムライス。
深川は、卵で包んだ普通のオムライスで、ひと口に「煉瓦亭」といっても違いがあります。
さあ、あきる野は、どちらが出るのか、ワクワクします。
というのはウソで、今はネットで予習するから答えが解り、ある意味つまらない(笑)
あきる野は、深川の暖簾分けで、オーソドックスなオムライスです。
昨今の主流の「ふわとろ」ではなく、昔ながらのヤツ。
それにしても、美しいですね。
ボディーはふっくらとした曲線を描き、両端はキュッと絞り込まれた、無駄のない造形美です。
![あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」のオムライスの、中華スープ](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1256.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
面白いことに、中華スープが付いてきます。
実は、深川も中華スープ付き。
洋食店だけれども、町中華のノリです。
![あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」のオムライス](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1234.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
美しく包まれたオムライスには、ケチャップが。
まさしく、昭和のオムライスです。
![あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」のオムライス](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1245.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
美しく包まれたオムライスに、躊躇しつつ、スプーンを入れます。
この背徳感が、オムライスの醍醐味です(笑)
この儀式、ふわとろ系より、端正な趣きの昭和系のほうが、よりインモラルな気分。
![あきる野市・二宮の「深川 煉瓦亭 支店」のオムライス](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1251.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
チキン、グリーンピース、タマネギ。
チキンもしっかり、ゴロゴロ入っています。
ムラなく炒められたチキンライスは、どこか懐かしい味です。
![](https://i0.wp.com/ometsu.net/wp-content/uploads/2020/09/DSC1270.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
チキンライスを包む卵。
目測330度くらい、真下以外ほぼ全周、包んでいます。
ふわとろは、比較的簡単だけれども、ぐるっと巻くオムライスは、熟練の技ですよね。
特にこちらのは、かなりボリュームがあるので、難易度が高い筈。
焦げ目もなく、よほど手際が良いのでしょう。
フィギアスケートなら、テクニカルエレメンツスコア(技術点)満点、かな。
お味は、安心して食べられる、まさに、昔懐かしきオムライスそのもの。
尖ったところはないけれど、バランスの良い、優しい美味しさです。
トータルセグメントスコア(総合点)も、かなり高得点ですね!
ところで、このオムライスは、「洋食」代表なのか、「中華」代表で出場すべきなのか?
スープは中華だけれども、本体のオムは洋食系。
ちょっと、そのあたりで揉めそうですね。
まあ、考えてみれば、オムライスそのものが、カオスな料理です。
タマネギ入りのトマト味・チャーハンを、オムレツで包んでいる。
美味しければ、手段は問わない、良い意味で無節操な、日本の食べ物なのですかね?
インフォメーション
アクセス・営業案内
JR五日市線・東秋留駅より、徒歩8分
駐車場… 有り
営業時間… 11:00~14:30 17:00~20:00
定休日… 水曜日
●深川 煉瓦亭 支店
Webサイト… https://rengatei1964.wixsite.com/homepage
住所… 東京都あきる野市二宮2242
電話… 042-558-4500