あきる野市・雨間の古刹、地蔵院。
境内には、アジサイを始め、梅雨を和ませる花々が、彩ります。
秋川の伏流水から湧く池には、スイレン、ショウブと、初夏の情景が楽しめます。
市街地からも比較的近く、気軽に季節の移ろいを味わえる古刹を、訪ねてみました。
目次
秋川にほど近い、花の禅寺
あきる野の、アジサイ寺
あきる野市・雨間の地蔵院。
臨済宗建長寺派の、禅寺です。
開創は1438年、室町時代の歴史ある古刹。
そういえば、お隣、青梅市にも地蔵院があり、こちらも花で名高い、臨済宗建長寺派の寺ですね。
参道は、アジサイの花道
山門から本堂への参道には、アジサイが咲き誇ります。
お庭を手入れなさっているお寺の方によると…
「駐車場から直接入いれるので、参道から入山する方が少ないのですよ」
なんとも勿体ない。仁和寺の法師みたいな感じですね。
境内のいたるところに、アジサイが咲いています。
さほど広い庭ではありませんが、種類も多く見応えがあります。
山里の南沢あじさい山、アナベルが見事なわんダフルネイチャーヴィレッジなど、あきる野には、関東でも有数の、アジサイの有名処があります。
どちらも見応えがありますが、せっかくあきる野へ足を伸ばしたら、地蔵院も参拝してみては如何でしょうか?
湧き水の池の、花々たち
境内には、湧き水の池があります。
市街地から一段低いこの場所は、伏流水も豊富なのでしょう。
苔むした岩から、湧き水が染み出しています。
池にはスイレンも、瑞々しい可憐な花を咲いています。
モネの絵みたいな、憧憬。
池の魚が泳ぐたびに、花が揺れます。
池の畔には、ショウブの花も。
水面に映る様は、雅な趣きを醸し出しています。
年によって開花時期は異なりますが、アジサイと一緒に観られることも。
境内の奥には、小さな石庭もあります。
石橋も設え、小さいながらも良い雰囲気。
見頃は過ぎましたが、サラ(沙羅双樹)の花も咲いています。
平家物語の
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色」
の沙羅双樹。
釈迦は沙羅双樹の下で、最期を迎えたと云います。
庭苔に落ちたこの花は、盛者必衰の、どこか切なさを覚えます。
西多摩地域のアジサイの名所はこちらを。
インフォメーション
アクセス・問い合わせ先
JR五日市線・東秋留駅より、徒歩18分
●龍雨山 地蔵院
住所… 東京都あきる野市雨間1101
電話… 042-558-8227