猛暑が当たり前となった日本の夏。
東京の歴代最高気温は青梅で観測されましたが…
他のエリアと比べ本当に暑いのか?
猛暑日の多いエリアは熱帯夜も多いのか?
最新データから、「東京の夏」を徹底検証します。
気象データで考察する、東京の夏
2010年代から増加した、猛暑日

「今日は猛暑日となる見込みです」などと、すっかりお馴染みの「猛暑日」。
最高気温が35℃以上の日を表す言葉として、気象庁が2007年に制定しました。

東京都心(北の丸公園)・青梅の、猛暑日の年間日数をグラフ化すると…
1995年を除くと、20世紀は10日未満。2010年代から増え始め、2020年代には急上昇しています。
| 東京 | 江戸川臨海 | 練馬 | 八王子 | 青梅 | 小河内 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 2 | 0 | 12 | 5 | 10 | 0 |
| 2022 | 16 | 0 | 18 | 17 | 17 | 4 |
| 2023 | 22 | 4 | 26 | 23 | 25 | 2 |
| 2024 | 20 | 2 | 35 | 32 | 34 | 2 |
| 2025 | 29 | 9 | 48 | 46 | 45 | 2 |
東京6ヶ所の観測地点での、2021〜2025年の年間猛暑日日数です。
各年とも練馬がトップ。ついで、青梅・八王子など、内陸部の方が多い結果に。
東京都の歴代最高気温は、青梅で観測された40.8℃(2018年7月23日)ですが、やはり暑い!

標高550mの小河内(奥多摩町)は流石に少ないです。
小河内ダム(奥多摩湖)の湖畔に観測所があるのも、要因かもしれません。
都区内だと、江戸川臨海が際だって少ない。2022年など小河内より少ないくらいです!
葛西臨海公園内に観測所があり、海に面しているのが功を奏しているのでしょう。
熱帯夜は西低東高、沿岸は暑い

「猛暑日も少ないし、湾岸は快適かな」
と早合点しそうですが…

熱帯夜(最低気温が25℃以上の日)の年間日数を見ると、江戸川臨海が最多です。
ついで、東京(北の丸公園)、練馬が熱帯夜が多い結果に。
酷暑だと名高い青梅も、こと熱帯夜に関しては少ないのですね!
| 東京 | 江戸川臨海 | 練馬 | 八王子 | 青梅 | 小河内 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 19 | 26 | 21 | 4 | 4 | 0 |
| 2022 | 27 | 31 | 24 | 11 | 6 | 0 |
| 2023 | 57 | 64 | 40 | 14 | 11 | 0 |
| 2024 | 47 | 60 | 38 | 17 | 13 | 0 |
| 2025 | 55 | 63 | 48 | 21 | 13 | 0 |
表で数字を見てみましょう。
特筆すべきは小河内。なんと熱帯夜がありません。
近年だけではなく、過去45年で1度もありません。
江戸川が暑い理由は、海水温の影響が大きいのでしょう。
ちなみに涼しいと評判の千葉県・勝浦も2025年の熱帯夜は42日。
これは、八王子や青梅より多い!

過去45年間の年間熱帯夜の日数です。
驚くことに、青梅では1989年まで熱帯夜がなかった!
2000年代までは年間数日程度で、夜は涼しかったのですね。
熱帯夜が10日を越えるのは2023年から。それから毎年10日以上です。
昼は暑くとも夜は涼しかった青梅も、寝苦しい日が増えているのでしょう。
夏以外も増えた真夏日

真夏日(最高気温が30℃以上の日)を見てみましょう。
東京都心と青梅の年間真夏日の推移です。

かつての都心より真夏日の少なかった青梅も、東京都心とほぼ同じに。
青梅の観測所は台地に位置します。
宅地開発によるヒートアイランド化の影響もあるのでしょうか?
| 東京 | 江戸川臨海 | 練馬 | 八王子 | 青梅 | 小河内 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 52 | 38 | 59 | 49 | 49 | 26 |
| 2022 | 66 | 54 | 65 | 64 | 66 | 40 |
| 2023 | 90 | 78 | 91 | 89 | 86 | 60 |
| 2024 | 83 | 71 | 87 | 85 | 84 | 57 |
| 2025 | 88 | 80 | 94 | 93 | 89 | 64 |
上の表は都内各地点の、真夏日の年間日数。
猛暑日や熱帯夜と違い、万遍なく暑い印象です。
小河内(奥多摩)もここ3年ほどは年間60日と、暑い!
最近は、夏以外も意外と暑いですが…
| 東京 | 練馬 | 青梅 | 小河内 | |
|---|---|---|---|---|
| 1986−1995 | 10/44日 | 11/47日 | 7/34日 | 2/17日 |
| 1996−2005 | 14/56日 | 17/60日 | 11/45日 | 4/22日 |
| 2006−2015 | 8/53日 | 19/62日 | 12/49日 | 4/26日 |
| 2016−2025 | 20/66日 | 24/71日 | 22/66日 | 8/39日 |
上の表は「夏以外の真夏日」と「年間真夏日」を集計。
それぞれ、各10年間の1年平均値です。
たとえば、「10/44日」ならば、10日は夏以外の真夏日、44日は年間の真夏日です。

やはりというべきか、「夏以外の真夏日」も増えています。
東京では40年で倍、青梅では約3倍も多くなりました。
小河内でも「夏以外の真夏日」は毎年のように発生します。
夏でなくとも、熱中症対策が必要になりました。
東京の夏は、朝晩も暑い?

最近の夏は、朝も晩も暑い!
1日の間に30℃を越える時間を推定。5年毎の推移をグラフ化しました。
あくまで推定値ですが、一定の参考となるかと。

ここ5年では、東京(北の丸公園)、練馬、青梅では、1日6時間以上30℃越え!
11時から17時まで30℃以上、みたいな感じです。
平均値なので実際はもっと長い日も多いでしょう。
45年前は精々3時間程度。正午から3時くらいを乗り切れば、なんとかなるイメージです。
特に青梅では暑い時間が長くなりました。小河内もかつての都心並みです。
夏の奥多摩登山やレジャーも、熱中症リスクが高くなった、といえます。
色々な角度から検証しましたが、全方位的に猛暑になったといえます。
西多摩には、多少は涼しい避暑スポットも点在します。熱中症対策は必要ですが、是非どうぞ。
インフォメーション
参考文献
●気象庁 過去の気象データ
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php

















