2024年の移住希望地ランキング1位は群馬県。
2位・静岡県、3位・栃木と新幹線通勤可能な県が続きます。
でも、これらの県の都市は意外と住居費が高い!
東京近郊の八王子・青梅と比較し、どちらがお得か検証します。
「東京の地方都市」は自然豊かで、住居費も安い
移住希望地ランキングで群馬が1位に

移住を支援する認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが発表した「2024年・移住希望地ランキング」。
昨年2位だった群馬県が、初めて1位に選ばれました。
1位 | 群馬県 | 11位 | 広島県 | |
2位 | 静岡県 | 12位 | 和歌山県 | |
3位 | 栃木県 | 13位 | 千葉県 | |
4位 | 長野県 | 14位 | 東京都 | |
5位 | 福岡県 | 15位 | 富山県 | |
6位 | 北海道 | 16位 | 兵庫県 | |
7位 | 宮城県 | 17位 | 神奈川県 | |
8位 | 山梨県 | 18位 | 鹿児島県 | |
9位 | 福島県 | 19位 | 熊本県 | |
10位 | 山口県 | 20位 | 岐阜県 |
認定NPO法人ふるさと回帰支援センター
1位から4位までは、新幹線が通る東京近郊の県。移住地を選ぶ理由は様々ですが…
結果として「東京へのアクセス」が良い場所が人気。
群馬・栃木が上位なのと比べ、同じ北関東でも、新幹線駅のない茨城は圏外。新幹線の威力は絶大です!
少々下火ですが… テレワークも普及し、毎日通勤しない場合は、地方都市に住むのも選択のひとつ。月数回なら、自腹を切って新幹線通勤、という方も多いでしょう。
栃木県小山市、群馬県みなかみ町など、移住者に新幹線通勤補助をする自治体もあります。
地方都市の住居費は、意外と高い

自然豊かで、それなりのインフラのある地方都市。新幹線駅のある都市ならば、東京へ行くのも苦ではありませんが… 現在の地方都市は結構、住居費が高いのがネックです。
上の記事では、政令指定都市や県庁所在地と、東京近郊のマンション価格を比較。
愛媛・松山は青梅より高く、八王子と那覇は近しい価格です。決して地方だから安い訳ではありません。
下のグラフは、マンション売却査定サイトマンションナビを元に算出した、広さ60㎡のマンション売却価格。中古マンション・2LDK〜3LDK程度の実勢価格です。
もちろん、物件によって条件は違いますが、おおよその傾向は掴めます。

新幹線駅のある都市を中心にピックアップ。東京都内の近郊都市と比較しました。
なんと、熊谷、郡山を除くと、青梅よりマンション価格が高い!
新幹線の威力が凄い、都心までの所要時間

上のグラフは、都心(東京駅または新宿駅)までの、おおよその所要時間です。
都内の都市はJR在来線や私鉄、甲府は特急、他の都市は新幹線を利用した想定です。

新幹線を使うと、熊谷・小山は40分程度。八王子と変わらず、青梅より早い!新幹線の魔術で、マンションが高いのも頷けます。
所要時間とマンション価格をグラフ化すると…

縦軸が所要時間、横軸がマンション価格。赤いラインより下ならば、総じてお得です。
郡山、長野などは都心までの所要時間に比べ、コスパが悪い結果に。
図表の都市では… 新幹線定期代が支給ならば、断然、熊谷がお得ですね。
なにより、リクライニングシートでの、楽々・新幹線通勤は魅力です!
中央線快速・青梅線グリーン車は、新幹線並みに快適
長時間でも快適な通勤ならば、意外と悪くない。むしろ、短時間でもギュウギュウ詰めの列車より、トータルで快適かと。そういう意味でも新幹線通勤は魅力です。

東京都内でありながら、通勤列車の混雑が有名な、中央線快速・青梅線ですが…
2025年3月より、東京発着の全列車にグリーン車が導入されます。

各席にWi-Fi、コンセントも完備、ゆったりとしたリクライニングシート。
ある意味「早くない新幹線」みたいな車内設備です。
ならば、地方の都市より、グリーン車利用可能で住居費の安い青梅の方が良くない?
当サイトは、西多摩の地域情報サイト、多少の我田引水はありますが…
自然も豊富だし、財政の豊かな東京都に住むメリットはやはり大きいです。

上のグラフは、1年間あたりの住居費と都心までの交通費の合計金額です。
月に10回、都心まで出かけた際の概算です。計算方法で結果は変わりますが、イメージは掴めるかと。
青梅はもちろん八王子でも、高崎、宇都宮、静岡よりお得な結果に。
新幹線通勤が自腹の場合、グリーン車利用でも東京都内の都市が有利となります。
リタイアした後のことを考えても、コスト的にメリットがあります。

もちろん、移住の目的は人それぞれですが、東京の郊外は思ったより自然が豊か。例えば、青梅市西部は国立公園内です。都市と自然のバランスは中々のものでしょう。
最初に紹介した「2024年・移住希望地ランキング」の14位には「東京都」が選出。
住居費も安く経済的にもメリットのある東京郊外。自治体が移住者向けに「グリーン通勤補助」などの施策をすれば、ブレークするかも?