自動車税、固定資産税、住民税…「スマホ決済アプリ」などの納税サービスを比較!

5月に入り、家のポストを開けると…
封筒に「重要」などと記された、自動車税(種別割)や固定資産税、住民税などの、納税通知が届きます。
納税は国民の義務ですが、コロナ禍の今、できれば家でサクッと済ませられないか…
スマホで納税が可能なサービスを、徹底比較してみました!

家でお気軽、スマホで納税サービスは、便利?

納税しないと、どうなる?

源泉徴収されない税金って、1年分の納税通知が、5〜6月に郵送されますよね。
いつもはあまり気にかけない納税、金額を見てゲンナリ、という人も多いのでは?
でも、納税は国民の義務、忘れると思わぬ事態に、なりかねません。
もし、滞納すると…

  1. 遅延税が発生
    条件や滞納日数によって利率は異なりますが、遅延税は高利です。
    仮に、10万円の住民税を1年間滞納すると、8,200円のペナルティ。
    実質年利8.2%、銀行の普通預金の利息が限りなくゼロに近い今、かなり損です。
  2. 車検が通らない
    自動車税などが未納の場合、車検が通りません
    現在、車検では納税通知書の提出が省略できることもありますが、これはデータベースで納税管理しているから。
    未納の場合、運転もままならない、ことになります。
  3. 財産が差し押さえされる
    長期間、税金を滞納し督促を無視すると、差し押さえられることもあります。
    預貯金はもちろん、給料も差し押さえの対象、お金がなければ車や不動産などの財産も対象。
    税の公平性の名の下、ある意味、官吏はヤクザよりも、容赦ないですよ。

思い立ったら、すぐ納税

というわけで、デメリットだらけの滞納。
通知が来たら、忘れないうちに納税するのが、吉です。
ゴメンで済んだら、税務署はいらないのです。

一番良いのは、口座引き落としにすること。
残高があれば、期日に確実に支払われます。

とはいえ、引っ越しをしたり、初めて車や家を買ったときなどは、納付通知が来ます。
大抵、初回は口座引き落としが間に合わず、納付書での納税となります。
また、自動車税など、年に1度の支払いだと、口座引き落としの手続きが面倒くさくて、なんて人も多いのでは?

最近の納付書は、コンビニで納税が可能な場合が多いです。
上の画像のように、バーコードがある納付書は、大抵出来ます。
コンビニに買い物へ行ったついでに、気軽に納税できて、便利ですよね。

でも、ちょっと待って。
実は、スマホでバーコードを読み取って、納税できるのです!
これなら、家に居ながら、納付通知が来たらすぐに、忘れずに納税できます。

また、コンビニ決済の場合、現金が必要です。
税金納付に、クレジットカードは基本、使えませんから。
手持ちに現金があれば良いですが、税金は結構高額。
結局、ATMで引き出したりと、面倒。
コンビニATMならば、大抵の場合、手数料もかかりますし…

でも、ネット系のサービスって、登録とか面倒ですよね。
代表的なサービスを、比較検討してみましょう。

3種類のサービスを、比較

似て非なる、コンセプトの異なるサービス

ペイジーPayPayPayB
特徴ネットバンキング上で支払QRコード決済アプリで支払専用決済アプリで支払
対応自治体少ない多いやや少ない
対応金融機関非常に多い多いやや少ない
初期設定
登録方法ネット口座があれば、即使える銀行口座の登録をする際は、本人確認書類のアップロードが必須アプリのダウンロードと登録のみで利用可能
決済銀行口座から引き落とし電子マネー複数の銀行口座、クレジットカードから引き落とし
支払方法納付書の番号を入力バーコード読み取りバーコード読み取り
手数料納税の場合、基本無料納税の場合、基本無料納税の場合、基本無料
備考スマホだけではなく、パソコンからも支払い可能PayPay残高から支払う場合、ポイント還元スマホと紐付けして不正利用を低減

スマホの方は、表をスクロールしてご覧ください。
代表的なサービスを、3種類比較しました。

ペイジーは、ネットバンキングを契約すれば、すぐ使えるのが便利。
一番シンプルですね。

PayPayは、電子マネーのシステムがベース。

PayBは、コンビニ決済用の納付書を、スマホで利用するサービス。
銀行口座とスマホを紐付けます。

各社のサービスを、掘り下げてみると…

では、各サービスの特徴を掘り下げてみましょう。

ペイジー
すでに、ネットバンキングを利用しているならば、そのまま使えるペイジーが、一番楽です。
3メガバンク(三菱UFJ、三井住友、みずほ)、りそな、ゆうちょはもちろん、地方銀行、信金、JAなど、幅広い金融機関が加盟しています。
西多摩地域ならば、多摩信、青梅信金、西武信金などでも使えます。

ネックは、未対応の自治体が多い事。
東京都の税金には対応しているので、自動車税(種別割)は納税できますが…
西多摩地区の市町村は、残念ながら全て未対応です。

ペイジーで支払い可能な納付書には、マークがついているので、ひと目で分かります。
ご自身のインターネットバンキングから「ペイジー(税金・各種振込)」から、画面の指示に従って、番号を入力するだけで、納税できます。
バーコードの読み込みではなく、数字を打ち込むのはやや面倒ですが、パソコンでも支払えます。

ペイジーは、サービスがネットバンキング単体で完結、おそらくセキュリティー的にも安全でしょう。
ペイジーマークの付いている納付書なら、イチオシです。

PayPay
QRコード電子マネーでおなじみのPayPay。
どちらかというと、少額決済での利用が多いサービスでしょうか。
支払いはあらかじめチャージした、PayPay残高からとなります。
ちなみに、ポイントも付きます。

PayPayの難点は、ヤフーカード以外のクレジットカードでのチャージが出来ないこと。
セブン銀行のATMから現金でチャージも出来ますが…
なんか、意味ないですよね。
すると、銀行口座の登録をしてチャージするのが、ベストチョイスでしょう。

登録できる銀行ですが…
ペイジーほどではありませんが、銀行はかなり網羅しています。
ただし、大手だと、三菱UFJ銀行は加盟していません
西多摩地域の多摩信、青梅信金、西武信金も非加盟です。

登録には、本人確認が必要。マイナンバーカードや免許証などをスキャンしたり、顔写真を登録したりと、面倒。
審査も時間がかかります(2021年3月現在・最短3日程度)
今後、あまり積極的に利用しないなら面倒かなと。
一度、登録すれば、便利ですが。

ソフトバンク系の携帯に加入している方ならば、「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」からチャージできます。
これならば、銀行口座の登録は必要なく、比較的ラクに始められます。

納税可能な自治体は、かなり程度網羅しています。
東京都はもちろん、西多摩では、青梅、拝島、羽村、あきる野の各市、瑞穂、日の出町が加盟。
ただし、地方自治体によって、納税できる税金の種類が違います。
くわしくは、こちらから。
福生、奥多摩、檜原は、非加盟です。

PayB
専用アプリを利用した、コンビニ払込票のバーコード決済サービス。
電子マネーではなく、口座から直接引き落としをします。
アプリは、金融機関によって異なるので、注意が必要。

銀行口座は、インターネットバンキングの契約をしていなくとも登録できます。
また、クレジットカードを登録しての引き落としも出来ますが、納税の場合、ほとんどの行政機関では対応していません。

口座をスマホに紐付けるため、登録の際、本人確認書類のスキャンの必要が、ありません。
メール認証等は必要ですが、登録してすぐに使えました。
機種変する場合は、引き継ぎの設定が必要なので、ご注意を。

対応金融機関は、少ないですね。
3メガバンク、ゆうちょ、りそななど、大手は加盟しているので、大抵の方は大丈夫ですが。
信金はあまり多くなくものの、西多摩地域では、多摩信、西武信金が加盟。

納税可能な行政機関は、まあまあです。
東京都は加盟、西多摩地域の市町村では、青梅、あきる野、羽村、昭島の各市。
PayPayより少ないけれど、ペイジーより多いですね。
税種によって、納税の不可があるので、詳しくはこちらを。

アプリはやや不安定です。
バーコードのスキャンがイマイチ読み取りしなかったり、動作がぎこちなかったり。

他のサービスは?

電子マネー系の納税サービスは、PayPayの他にもあります。
大体は同じですが、支払える自治体は少なめです。

ドコモの電子マネーサービス「d払い」は、東京都の自動車税(種別割)、固定資産税などの支払いが可能。
ただし、チャージ残高からの支払いのみ、電話料金合算払いは出来ません。
ドコモユーザーでも、あまり使い勝手はよくないでしょうね。
また、登録出来る銀行口座も、不正利用事件で停止したりと、良い印象はありません。

auの電子マネーサービス「auPAY」も、東京都の自動車税(種別割)、固定資産税など、西多摩値域だと、羽村市・あきる野市の納税が可能。
こちらも、チャージ残高からの支払いのみですが…
auスマホユーザーならば「auかんたん決済」からチャージすれば、銀行口座の登録は不要で、お手軽です。
というか、チャージできる銀行が非常に少ないので、auユーザー以外は使いにくいでしょうね。

なお、電子マネーサービスLinePayも、納付書での納税が可能です。
対応金融機関自治体ともに、PayPayよりやや少なめ、銀行口座の登録も同程度の手間です。

帯に短し襷に長し? 決め手に欠ける、スマホ納税サービス

各社のサービスを、比較してみましたが…
結局、対応金融機関と納税できる自治体で、サービスを選ぶことになります。
ネットバンキングを利用しているならば、とりあえずペイジーなのですが、いかんせん支払い先が少ないです。
市町村への納税が出来ないケースが多く、軽自動車(種別割)や固定資産税、住民税は無理。
これは不便ですよね。

PayPay、auPAY、d払いなど、電子マネー系は…
新たに銀行口座を登録するのは、結構面倒くさく、コンビニで良いや、となりそう。
でも、すでに利用中で銀行口座からチャージしているならば、良い選択です。
もしくは、PayPay(ソフトバンク)、auPAY(au)ならば、携帯電話の契約ユーザーならば、オススメ出来ます。
d払いは、納税に関しては、ドコモユーザーでも使いづらいので、イマイチです。

PayBは、登録自体は割と面倒ではなく、その意味ではPayPayより良いです。
ただし、やや支払える自治体が少ないのが残念。
自身の金融機関と自治体が対応しているならば、悪くない選択です。

総括すると、どれも帯に短し襷に長し、の印象があります。
新しいプレイヤー、たとえばSuicaなどが参入すると、勢力図がガラッと変わるかもしれませんね。
各種クレジットカードでチャージできる、利便性がありますから。
まあ、交通系電子マネーは、チャージの上限が2万円、それが解消すれば可能性はあります。

納付書決済サービスは、納税だけでなく、公共料金や保険、物販などでも利用可能。
とりあえず、銀行口座登録の簡単な、PayBを試すのも良いでしょう。
支払期限を忘れてギリギリ、などという時、役に立ちます。

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